■ 合戦において、戦術は必要か?

合戦での勝利を目指し、各勢力では様々な日時・場所で、有志による作戦会議が行われています。
参加者も各部曲長や代表者に限定するもの、制限なく誰でも参加できるもの、など勢力ごとに違いがあります。

概ねどこの勢力でも、話し合われている内容は「いかに合戦に勝利するかの算段」です。
当然その内容の濃度や進め方、方針や指針などは勢力ごとに違うことは言うまでもありません。

合戦に勝利する上での作戦の1つとして、各連合ごとに戦術が展開されることがあります。
史実の三國志において戦術とは軍師の華です。諸葛亮や周瑜は赤壁で魏の大軍に対し、火計を用いて大勝を収めました。

しかしながらゲーム内では、大規模な戦術を展開しようとすればするほど、それに賛同してくれる協力者が必要になったり、
途中で予想外の事態が起こったりと、簡単に作戦を進められるものではありません。

そもそも果たして戦術は必要なのでしょうか?こちらではそれを考察しています。
※当然ここで言う「戦術」とは、戦闘系統の「戦術」ではありませんのでご了承下さい。「徒党疾駆」は便利です。

● 戦略と戦術の違い

よく勘違いされる方がいますが、戦略と戦術は全く違うものです。同じ意味ではありません。
実際に辞書などで調べてみると分かります。

・戦略
一般的には長期的視野、複合思考で特定の目標を達成するために力や資源を総合的に運用する技術・科学である。
長期的・全体的展望に立った闘争の準備・計画・運用の方法。戦略の具体的遂行である戦術とは区別される。

・戦術
作戦・戦闘において任務達成のために部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術。
個々の具体的な戦闘における戦闘力の使用法。普通、長期・広範の展望をもつ戦略の下位に属する。

といった感じで掲載されています。三Onの合戦においては戦略というより戦術が重要となるでしょう。

● 戦術とはどんなものか

合戦においての戦術とは、予想されうる状況に応じた対応策ということになるでしょう。
この座標のこの橋の近くに敵部隊が来た場合は、違う橋に待機させておいた部隊に
伏兵陣形を使用させて敵の背後を突こうとか、そういった感じのものです。

三OnはUI(ユーザーインターフェース)の評価が高く、
マップにおいても各自で書き込むことができたり、それを味方にも共有することができます。
あらかじめマップにメモや記号などを書いておき、作戦会議ではそれを参考に話を進めているところも多いです。

実際に有志の連合が作戦の相談を行う場合も、地図のどこの記号の地点がどうといった感じで報告が行われることがあります。
※記号の付け方や配置は勢力ごとに特色があるので、ここでは具体的には述べません。

● 戦術を実行できるか?

戦術といっても内容、規模など様々です。
しかしながら基本的に、ある程度の規模の戦術であれば、人手が必要になります。
1人で行える作戦などは戦術とは呼ばないでしょう。

となると、どうしてもその戦術案に対して賛同、協力してくれる人が必要になります。
また事前にその人たちに、必要最低限の説明をする時間もとらなくてはなりません。
そして、その時間や賛同者の数などを見た上で、作戦が実行できるかどうかを判断しなくてはなりません。

・戦術を理解し、その通りに動いてくれる人員の確保
・戦術に参加する人への、滞りなく遂行してもらえるための説明と、その時間の余裕
この2つが満足できず、中途半端な状態で戦術を実行することは、大変リスクが高い事であると認識しなくてはなりません。

また大規模な作戦になればなるほど、それに費やす人員と準備時間は膨大になります。
合戦が1日がかりの超長期戦なものならともかく、1回毎に最大45分程度のものですので、
実際のところは、長時間のコストをかけてまで展開させるような作戦はあまり意味がないと思います。

● 戦術の有効性

では戦術を考えたり提案したりすることは無意味かというと、決してそうではありません。
局地的ながら、戦術をうまく展開することで勝利している勢力もあります。
それにうまく作戦が成功して、しかもその戦術が有効打となって合戦に勝利できたりすると、とても爽快な気分になるものです。

ただ戦術を考えるにしろ、前述の実行可能か?という問題以外に、
参加者が実際にその戦術をうまく行えるプレイヤースキルがあるか?という点も考慮しなくてはなりません。
陣形を使って突撃、といった単純な作業ほど多くの人が苦もなくできることではあるでしょうが、
例えば投石車投入となれば、建造のタイミングや作り方、また投石車を十分に運転できる人員が必要となります。

戦術が有効になるかどうかは、成功できるかどうかによるでしょう。
作戦の内容に自信があり、それを達成できる人員が確保できるのならば、戦術は大いに活用すべきです。
たとえ失敗しても、そこから学び次に活かすこともできるのですから。

● 戦術を考えるときは

前述の通り、戦術の実行には協力者が必要です。そしてそれは強要してはいけません。
どうしても展開したい、試したい作戦があるなら、有志を説得した上で、協力を仰ぐ必要があるでしょう。

また戦術に完璧なものなどありません。敵の動きなどを完全に把握することは不可能ですし、
敵がこちらの動きを呼んで、予想外の行動をとってくることも十分にあります。
こちらの戦術が完璧に近い状態であっても、必ず勝てるという保障はありません。
あくまでも戦術は紙に書いた机上空論に過ぎませんので、過信しないことが重要です。

戦術の内容に関しても、できる限り局地的なものに留めた方が遂行しやすいでしょう。
実際の戦場では、前線の押し引きは移り変わるものですし、流れというものもあります。

● 戦術よりは現場の判断力

戦術は多用できるものではありませんし、実際に遂行できる局面は限られています。
とすると、合戦時間内のほとんどは作戦外の行動をとることが多いということです。
まるでマニュアルのように詳細な戦術を練っておくことは非現実的でしょうし、
きっとそれらを忠実に守っていたとしても、楽しいとは限らないでしょう。

あくまでも私の意見としての結論は、
ある程度の戦術は知っておく、また実行するための準備を整えることは重要だと思いますが、
合戦で最も重要なのは戦術ではなく、現場での臨機応変な判断とプレイヤースキルだと思います。
つまり必ず戦術が必要である、ということはありません。
センスのある人であればその場だけでの判断と行動で、事前に考えていた戦術以上の成果を出せるものです。

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