□ 天誅弐 デモメッセージ 彩女ステージ七 □

■ 桜丘 ■
退却する龍丸らを追い、桜の群生せし丘へと辿り着く。
無数の敵が、追っ手である彩女を狙い、襲いかかる。

一、迂闊に動けば、敵に囲まれる
一、奈落に落ちれば命なし
一、野生の獣に油断してはならぬ

〜 任務開始時 〜
変わり果てた故郷に帰り着いた彩女は、息絶えた仲間を抱えて落胆した。
彩女 何て事を…
彩女は屋根をつたい、紫雲斎の屋敷を目指した。
屋敷の中が見える距離まで来た時、中からあの女がやって来た。
女は一振りを彩女の刀に浴びせて去り、
続いて屋敷から出てきた龍丸も去っていった。
力丸 師匠──ー!
屋敷の方へ目をやると、力丸が既に事切れた師を抱えて嘆いていた。
彩女は思い立ったように、屋敷に背をむけ、走り出した。

般若忍者 うおおぉ
龍丸を追って桜丘を登ってきた彩女は、
陽炎座の見張りを一撃のもとに斬り倒した。
彩女 もう戻れないのかい…
 龍丸…

〜 大桜の下に到達時 〜
大きな桜の下に、女と龍丸が休んでいるのが見えた。
彩女は丘を駆け上がり、龍丸の元へと向かう。
彩女 龍丸っ!
香我美 しつこい小娘だね…
 呆れ返るわ
彩女 あんたは一体何者なんだ!?
香我美 妾は陽炎座の頭
 香我美
 直々に相手をしてやる
 光栄に思え!
香我美は刀を構えたが、龍丸は右手でそれを制した。
香我美 何故止める?
龍丸 ここは…俺が
香我美 しかし……
自分を見据える龍丸の眼差し…香我美は暫く後、その場を譲った。
香我美 分かった…
 任せるよ…
香我美はそう言うと、一人丘を降りて行った。
彩女 龍丸…
 あんたが師匠を殺ったのか…?
龍丸 師匠?
彩女 あたい達の師匠じゃないか!
 あたい達の親じゃないか!
 本当に覚えていないんだね?
 もう昔のようには戻れないんだね?
 なんでこんな事に
 なってしまったのかな
 答えて…
 答えてよ、兄様
 兄様ぁ!
彩女のこの声に、龍丸の頭の中で何かがよぎった。
幼き日の彩女の姿がよみがえったのだ。
あやめ あにさまぁ!
彩女 兄様…
龍丸 ……あ、…あやめか…
彩女 …龍丸、思い出したの?
近寄ってくる彩女の首に、龍丸は十六夜をあてがった。
彩女 龍丸!?
龍丸 龍丸という男は死んだのだ
彩女 あんた思い出したん…
龍丸 彩女っ!
龍丸は強い口調で、彩女の言葉をさえぎった。
彩女 分からないっ!
 あたいには分からないよ!
龍丸 再び相見える時は
 容赦なく斬る
 …さらば
龍丸はそう言い残し、去って行った。

大桜の下に腰をつけ、がっくりとする彩女
そこへ、蝉丸と共に力丸が駆け上がってきた。
力丸 彩女、龍丸は何処だ
彩女 …誰にも殺らせないよ
力丸 師匠が龍丸に殺られた
 もうかつての龍丸では…
彩女 兄者は誰にも殺らせない!!
彩女は強い口調でいいながら、力丸の首に小刀をあてがった。
力丸 彩女っ!
彩女 …兄者は…あたいが!
力丸 …そうか
 蝉丸、行くぞ
蝉丸 アオッ

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