ドイツ1人旅 5日目 ケルン大聖堂〜フランクフルト〜帰国


●思い出深きドイツ1人旅行。長編旅行記その5。
  ケルンはライン川を見ながらのケルシュと、巨大な大聖堂に魅力が集約している。


ケルン大聖堂の内部 ケルン大聖堂のステンドグラス

ドイツ1人旅 目次

※この旅行記は長文であるため、複数ページに渡って記載しています。

タイトル 旅行日時 国・地域 地名 旅行先・観光したもの メンバ
備考
ドイツ1人旅
(長編)
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
2009/07/17
〜07/22
ドイツ フランクフルト レーマー広場、街歩き 1人旅 長編

初1人
海外

カジノ
シュトゥットガルト 街歩き
ミュンヘン アリアンツ・アレーナ、街歩き
バーデンバーデン カジノ、カラカラテルメ
ケルン 街歩き、ケルン大聖堂

5日目 ライン川散歩〜フランクフルトへ

異国の地ではあるが疲れのためか、最終日の今日もよく寝れた気がする。
何度か起きた気はするが…。

夏場のヨーロッパは陽が沈むのが遅く、また登るのが早い。
太陽をアテにすると睡眠時間が短くなってしまうので、自分の時計で行動することが大事だと思う。

まだ少し眠い感じはしたが、せっかくここに来たのだから、朝の大聖堂を見なければ。
身支度を整え、私は朝の街へと繰り出した。

ホテルのすぐ近くの道路には、横断歩道はあるものの信号がなく、歩行者優先という箇所がある。
この道は歩行者がどんなにのんびり歩いても、急スピードで走っている車でさえ、
ゆっくりと速度を落とし停止してくれるというマナーがあるようだ。
(もちろん中には人がいない場合、速度を落とさす入ってくる車もあるようだが)

ただでさえ信号機のない道路で、そこそこのスピードで車が入ってくる道である。
マナーを守るドイツ人を信用しているとはいえ、このような歩行者を最優先してくれる道路は、
日本でも見たことがないので、私はどうも慣れなかった。

つい横断歩道の手前で止まって、車が通り過ぎるのを待つのだが、必ずといっていいほど車が止まってくれる。
止まった車の運転手が「いいのか?」という表情をしているものだから、何か申し訳なくなってくる。
日独の習慣の違いを感じる一幕だ。

そうこうしているうちに大聖堂に到着。
朝だけあってか人が少ない。しかし門は開け放されている。
中に入ってみると、やはりここだけがケルンの街ではないような、特別な空気が流れているということが分かる。


イスに腰掛けて上を見上げると、屋上付近のステンドグラス越しに太陽の光が見えた。
高さのある大聖堂ならではの、すごく神秘的な光景だった。
やはり滞在先の1つにここを選んだのは正解だった…。
  

少し時間が経つと、何やら奥まったフロアの一室から声が聞こえてきた。
どうやら祈りの時間ということなのだろう。
観光客なのか地元の人なのか、見た感じ明らかに大聖堂とは関係なさそうな人も、その祈りの一間には大勢いるようだった。

私は立ち上がり少しだけ近づく。
遠くからそれを見ていると、入り口から入ってきた一人の女性もまた、そのフロアに入っていった。
なるほど、やはり一般の参加者であっても受け入れてくれるようだ。

外国人であっても受け入れてくれそうな雰囲気であったが、流石に私は足を踏み入れる気はしなかった。
どうも場違いな気がするし、それよりはこの幻想的な空気をここで感じていたかった。

牧師が先に述べた言葉を、参加者が反復しているようだ。
しばらくして、パイプオルガンの音が厳かに聞こえてきた。

私はまたイスに腰掛け、上を見上げた。
巨大な空間に立派なステンドグラス、その先からこちらを照らす太陽の光、
人々の真摯な祈りの声、似つかわしい楽器の厳かな音色…。
全てが素晴らしい。ここをケルンのオアシスと言わずしてなんと言おうか。

少しまどろんだ気がしたが、私はすぐ立ち上がり、歩き出した。
聖堂の入り口の手前の一角に、小さな円柱形をした白い蝋燭が並べられている場所があった。
ゆらゆらと燃える灯火を見ていると、幻想的な気分になる。
近くに火がついていない蝋燭と、やはりコイン入れがある。

昨日スーパーでもらった1ユーロに満たない小銭を入れ、蝋燭を1つ手に取った。
ゆっくりと他の蝋燭の火に近づけ、私の蝋燭に点火し、蝋燭立ての空いているスペースに入れ込む。

日本では灯篭流しなど、戦没者の弔いのためによく蝋燭を用いている。
私も蝋燭の火を見て厳かな気分になるのは、そのためであろうか。
唯一の被爆国である我が国に生まれ育った日本人として平和を願わないわけにはいくまい。
この国の風習は存じ上げないが、私は目を閉じ手を合わせ、しばし祈る時間を取る事にした。

さて教会はこのくらいにして、ライン川を見に行こう。
外はかなり明るくなっていたので、危うさを感じる事無く川沿いまでたどり着くことができた。
流石にまだ朝なので人通りは少なく、レストランも閉まっている。
昼からビールはあっても、朝からビールはさすがにないか。
  

ライン川を見てみた…思ったよりは汚いな。
まぁこの川はスイスのアルプスから流れているものだから、別にドイツが汚しているのではないのだろう。と思いたい。


不意に、自転車が猛スピードで突っ切って行った。
そうか、こんなところにも自転車専用道路があったか。気をつけねば。


軽く散策を終え、すぐにホテルに戻った。

ホテルに戻ると、受付には事務作業中のいつもの男性と女性、それに女の子がいた。
ふーむ、家族経営しているホテルということだろうか?
デスクに近づく私を、女の子が対応してくれた。

私は「ルームキー、ビッテ」と告げ、続けて先ほどから歩きながら反復していたドイツ語数字を、滞りなく述べる。
「ツヴァイ、フィーア、ノイン」
向こうも私の発音とほぼ同じ音で反復してくれた。
しっかりと伝わったようで、また真面目に対応してくれて、少し嬉しかった。
英語でも対応してくれたかもしれないが、話せるドイツ語は何でも使った方がよい。

さて、次はどこに行こうかとも悩んだが、今日は流石に飛行機に乗り遅れるわけには行かない。
寄り道せずに、まずはフランクフルトに行くのがよいだろう。
少し休んだら、すぐ出発することにしよう。

とりあえず、またもや買ってきたブラートヴルストをほおばる。
やはりドイツのヴルストはどこで食べても美味しい。


部屋を改めて見渡す。この部屋は小さい部屋だが、慣れれば狭くても気にならないものだ。
  

安宿とはいえ、シャワールームとトイレ付きにして正解だったと思う。
バスタブ付きの部屋はバーデンバーデンのホテルだけだったが、シャワールームでも何ら不自由はなかったと思う。


この旅でパンフレットやら土産やら、少量ではあるが荷物が増えた。
少し整理し、いらないものはここに置いて行くことにした。
といっても汚くなった袋やパンフレット、結局使う機会がなかった100円ショップで購入した目覚まし時計くらいだったが。

部屋を出てフロントへ。いつもの男性スタッフがいた。
「アウスチェッケン、ビッテ」
だんだん様になってきただろうか?

ルームキーを渡すと、終わったよ、と述べてくれたようだ。
ここのホテルには事前に支払いを済ませておいたのだが、私は追加料金の可能性もあるのかとじっとしていると、
男性スタッフはジェスチャーで「もう君からの支払いは済んでいるよ」と、少し笑いながら示してくれた。
隣にいた女性スタッフも笑っている。

こちらも支払いがないことは分かっていたので、「そうか、そうか」と、少しおどけ気味で返す。
そして私は彼らに手を振って微笑みながら、片言のドイツ語を述べつつ扉のほうに歩き出した。

「ダンケシェーン」「フィーレンダンク」「アウフウィダーゼーエン」
一言一言、その都度言葉を返してくれる受付の人たちに、私の心が少し和らいだ。

やはり帰る前にも寄っていかなくてはなるまい。
4度目の大聖堂では、今朝よりは明らかに人が増えていた。
ふむ、朝昼晩と大聖堂に入ったわけだが、やはりベストは朝で決まりだろう。
私は充満しているであろう神秘的エネルギーを体に吸い込み、駅へと向かった。

さて、バーデンバーデンの時のように到着が遅れるわけにはいかないので、早速フランクフルトに帰るとしよう。
そう思い、駅の案内所に向かうと、カウンターの前の広場にドイチュバーンの駅員が立っていた。
フランクフルトに行きたいと告げると、エアポート? それとも街の方か?と聞いてきたので、
「ハウプトバーンホーフ」と答える。駅員は手に持っていた時刻表をチェックし、それをこちらに見せてくれる。
…いや、プリントアウトしてほしいんだけど…と思ったが、
指差された時刻表の欄を見てみると、どうやらもう2分ほどで出発してしまうらしい。
なるほど、駅員も少し急かすようなそぶりを見せていたのはこういうことか。

挨拶もそこそこに、私はすぐに走りだす。
だが重いバックパックを背負っているため、俊敏に走ることはできず、ホームに着いた途端、目的の列車は走り出してしまっていた。

やってしまった。

少し、いやかなり恥ずかしながら、さっきの駅員の所に戻る。
苦笑しながら「いや〜間に合わなかったんだよ」と伝えると、駅員も苦笑しながら
「何やってるんだよ、もっと早く走りだせばよかったんだ、だから言っただろう?」
というような事を言っている。
だが重いバックパックを背負った状態で、かつ慣れない駅と言語での
迅速な行動などできはしなかったので、あまり責められたくはない。
それでも結構無理して走ったんだ。今も足が少しズキズキ痛い。
(しかもここで負傷した足は、帰国するまで痛みが続いた。)

一通りの問答を終え、再度駅員に次の列車の時刻を聞く。
すると、先ほどはフランクフルト直通だったのだが、どうも次は乗り継ぎが必要らしい。
んー、じっくり見ても覚えられないし、分かりにくいし、そもそも何か居心地が悪い。
なのでわかったフリをしながらその場を去り、別の駅員さんに聞くことにした。

まぁどうせ電車が行ったばかりなので、少し休憩がてら駅をうろつくことにする。
…やっぱりケバブっぽい店はない。ピザ屋やちょっとした売店ならあるようだが、
注目すべきような施設はこの駅にはもうなさそうだ。

気を取り直し、さっきの駅員から少し離れたところにいる駅員を見つけた。
簡素なイスに腰掛けた女性の駅員だ、その前の小さなデスクの上にはノートパソコンが広げてある。
ここでならプリントアウトしてくれるだろうか。
ケルン中央駅はそこそこ利用客が多い駅なので、このデスクもなかなか盛況そうだ。

客の合間を見計らい、駅員さんに尋ねた。
「I want to go to Frankfurt am Main by ICE」
(なぜだか私が発したこのセリフだけは今でも鮮明に覚えている。
「Main」にアクセントを置いたことも、「ICE」の前に少し「umm..」と間があったのも。)
すると駅員さん、「OK」と一言。
目の前にあるノートパソコンを叩き、それを見せてくれる。

っていうかここでもプリントアウトしてくれないのかよ。
他の駅ならこちらが頼まなくても、プリントしてくれる場所ばかりなんだけど。

私の視界に、次に駅員に聞こうと構えている2人組が見えたので、少し焦りながらも、私は取り出したメモに内容を控えた。

まぁともかくこれで一安心だ。
それほど長い待ち時間でもなさそうだし、気長に待つことにしよう。
ん? よく見たらフランクフルト空港を経由して中央駅に向かってる。
っていうか空港の敷地内にICEの停車ホームがあったのか?知らなかった。

慣れてきたICEに乗り込み、席に着く。
少し足が痛い。急かされたとはいえ、あそこで無理に急ぐことはなかったな。
どうせまだ時間はある。この時間配分というのは次回の旅行の課題にすべきだろう。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

5日目 フランクフルトで土産を購入

無事に列車に乗り、さてこれからフランクフルト中央駅に行く予定なのだが、
重いバックパックを背負って歩くのは足にもしんどいので、
空港のコインロッカーにでも入れようか、などと車内で考えていた。

フランクフルト空港駅に到着した。見ると、どうやらエアポートの建物の中らしい。
一通り空港を見て回ったつもりだったが、こんなところに駅があったのか。
他の客に混じりながら、空港内へと入る。

少し歩き回り、空港のインフォメーションカウンターの係員に聞いてみた。
「この辺りにコインロッカーはありますか?」
「コインロッカーはないけど、あれはあるよ」
その男性係員が示したのは、荷物預かり所のようだった。
私は「ダンケ」、と言ってとりあえずその場を離れる。

荷物預かり所の横の壁に張ってある張り紙を見る。
うーん。ちょっと高い。でもここで預けておけば安心だろうか。
でもなんか荷物預かり所が少し薄暗い感じがして、なにか気後れしてしまいそうだ…。
足が痛いというのに、考えながら預かり所の前をウロウロ。
我ながらこの小心者モードに少し情けなさを覚える。

悩んだ挙句、フランクフルト中央駅にもコインロッカーが確かあったはずなので、そこに預けることにした。
…まぁ単純にちょっと度胸がなかっただけなんですがね…。

空港から中央駅へのアクセスは、初日には少し戸惑ったが、もう大丈夫だ。
私は迷う事なくエスカレーターで地下へ降り、ホームで電車を待った。
空港駅だけあって、いつでもなかなかの人の多さだ。
手動オープンの扉にもすっかり慣れた。

フランクフルト中央駅に到着。
検討をつけていた場所まで進むと、やはりコインロッカーがあった。
治安も多少気にかかるので、ロッカーに入れるときに隙を見せないようにしないと。
ここは死角になりやすいので、かなり緊張する。
人通りを気にしつつ、なんとか荷物をロッカーに収める。
…ようやく身軽になれた。

ジャーマンレイルパスで乗れるSバーンを利用して、繁華街に向かう。
目的はフランクフルト名物のワイン、アプフェルワインとフランケンを購入することだ。
事前の調査でも具体的な購入場所などまでは分からなかったが、この土地の名物であることは確かだから、どこかにはあるだろう。
それと、できればちょっとした小物でも、土産に買おうかな。

ドイツは他のヨーロッパ諸国と比較して治安の良い国らしいのだが、それでもフランクフルトと、地下にある駅は落ち着かない。
特に地下鉄は駅が少し薄暗く、アナウンスも改札口もないので、少し不気味なのだ。

繁華街に到着。まずは小物とガイドブックに乗っていた店を探す。案外容易に見つかった。
その店は金物屋のようで、ガイドブックによれば爪切りがオススメだという。
たいそう人気店そうに書いていたが、客は私以外にいなかった。

店を入ると女性の店員が迎えてくれた。
私は「ハーヴェン ズィー Umm..」と、ジェスチャーで爪切りを示すと、「ああ、爪きりね」と、案内してくれた。

小さな爪きりだというのに、結構な値段がする。
店をじっくり一通り見てみるが、どれも高い。
どうやらドイツにおいては金物類は値段が張るようだ。
とりあえず折角来たのだし、小さい爪切りと、安いそげ抜きを買っておくことにしよう。

表示価格をチェックしてレジに持って行くが、思ったよりもレジに表示されている数字が大きい。
最初に出したお金では足りなかったようだ。
ドイツの税金の高さに慣れていなかったため、少しお金を出すのに手間取ってしまった。
ちょっとこの間が申し訳なく思う。
せめて帰り際に、少し笑顔で挨拶を交わしてみた。

目的の物も一応は買えたし、次は酒を扱っていそうな店を探す。
足が痛いのだが、ドイツでの滞在を少しでも無駄にはしたくない。
歩き回ること数十分。途中、日本語の看板も見かけたが、酒屋ではなさそうだった。
それからしばらくして、やっとそれらしき店を見つけた。

店の前にある看板には店主と思わしき男性の写真とお酒のマーク。
味のある看板だ。お酒を専門に扱っているプロであることに、おそらく間違いないだろう。
店に入ろうとドアを開こうとするが、開かない。
透明のドアを覗いて室内を窺うが、少し暗くて誰もいなさそうだ。

よく見ると、ドアに営業時間が書いてあった。
なるほど、14:00〜15:00は店を閉めているらしい。
今の時間は14時ちょっと過ぎ…なんてことだ。

うーむ、他の店を探すという手もあるが、足も痛いし、ここは無駄に歩き回らない方がいいだろう。
となるとカフェで一休みでもするかと思いきや、周りには高そうなカフェしかない。
やむを得ず私は地下鉄の駅に戻り、そこのベンチに腰掛けて時間を潰すことにした。
薄暗い上、音もなくやってくる地下鉄、利用する乗客も僅かで人通りのない場所で…。
不安ではあったが、まぁ大丈夫だろうとタカをくくっていた。

時計を見る。15時になった。
ドイツ人は時間には正確だから、きっともう大丈夫だろう。

店に戻ってみると、ちょうどオープンしたところであった。
中に入ってみると、オーナーと思われる男性が迎えてくれた。
かなり小さな店だが、自慢の酒を並べたであろうこの店なら、安心して買える気がした。
商品を見ながら、オーナーもいくつかお酒の話をしてくれる。
なるほど、どうやらフランケンはあるようだ。

ゆっくりと一通り店内を見て回った後、私はオーナーに
「ハーベン ズィー アプフェルワイン」(アプフェルワインはありますか?)と聞く。
するとオーナー「ここにはないが、××に行ってみるといい」という感じである。その××が聞き取れない。

「Und..」と前置きし、私は続けた。
「haven Sie フランケン」
「フランケン?」
店主は棚の前に移動し、これとこれがそうだ、と示してくれる。
私は商品を見比べて暫し考える。
私は買い物するときはじっくり考えるタイプだが、他に客もいない中、
店主が常にこちらに気を向けているので、あんまり長々と考える余裕はなさそうだ。

酒呑みでない私がよいワインなど目利きできるはずはないが、まぁ兄貴への土産だし、一番それっぽいのを買うことにした。
オーナーは小さなカバンしかもっていない私を見て、
ジェスチャーで「袋はいるか?」と聞いてくれたので、私はそれも用意してもらった。

店から帰り際、店主が右のほうを指差してくれた。
なるほど、アプフェルワインの在り処を示してくれているのだろう。
私はその指し示した方へと進むことにした。

この酒屋を探す前に少しうろついていたのだが、当てもないのでとりあえず例の方角に進んでみる。
何度か通っている立派なカフェの近くに、先ほども見た日本語で書かれた看板があった。
「カードも使えます」と書いてあり、他の店では一切見たことがないJCBのマークもある。

ひょっとしてこの店の店員は日本語が使えるのか?
そういえば先ほど、日本人らしい女性が、これまた日本人らしい中年の男性に道を案内していたような光景が少し見えた。
とりあえず訪ねてみて損はないか。

外国で日本人にばったり会う習慣が今までなかった私は、少し変な感じがして戸惑っていたが、
意を決してドアノブを引いてみた。…ん、鍵がかかっている。
すると店の奥のほうから、日本人女性らしき人がやってきて、鍵をあけてくれた。
なるほど、おそらく防犯上、営業時間内でも鍵をかけることがあるのだろう。

私は無言に仏頂面で店に入ると、女性は日本語で話しかけてきてくれた。
なるほど、やはり日本人の方のようだ。私も日本語で話させてもらう。
何か母国語を久しぶりに使った気がする。不思議な感覚だ。
この店は主にチョコレートを販売している店のようだ。

独り旅で少し不安だったせいもあって、ちょっとした世間話が自然に出た。
「私は大阪から来たんですよ。ご出身はどちらですか?」
「群馬です」
詳しくは聞かなかったが、彼女は何らかの理由でドイツにやってきて、このフランクフルトの地で店を構えているのだろう。
私「えーと、アプフェルワインを探しているんですが、どこに売ってるんでしょう?」
店「デパートの地下にありますよ。デパートの場所分かります?」
私「いえ、教えてもらえませんか?」
店「そこの道を行けばありますよ」
私「いやー、ドイツはややこしい道が多いですね。道に迷ってばっかりですよ」
店「大阪の人は太陽の方向で方角を知るって聞いたことがありますね」
私「碁盤の目になってないからかもしれません。ここから迷わずいけますかね?」
店「すぐそこですから」
私「分かりました。行ってみます」

店員さんは店の中に戻ろうとしたが、折角質問に答えてもらったのだ。
ここでお金を落としていくべきだろう。
私「ああ、買わせて貰いますよ」
店「あ、はい」
暫しショーケースを見る私。
チョコを含めて甘いものは好きなのだが、スイーツに特別詳しいわけではない。
値段を聞いてみると、12個入りで10ユーロ程度(記憶あいまい)らしい。悩んだ挙句。
私「んー、ちょっとよく分からないので、お勧めのものを6つ選んでもらっていいですか?」
店「あ、はい。プレゼント用ですか?」
私「ええ、母にあげようかと」
すると店員さんは手際よく、1種類1種類、商品名を言いながら箱に詰めてくれる。
6つ店員さんに選んでもらって、それを参考に残り6つを自分で選ぼうかと思っていたのだが、
律儀に店員さんは1種類2つずつ詰めてくれているようだ。まぁそれでもいいか。
5種類選んだところで「あとは、こちらかミントかどちらにしますか?」と聞かれたので、
ミントでないほうにしてもらった。うちの母はミントが好きだが、私は特別好まない。
最後に選んでもらったのは私が食べることにしよう。

その間にもう1人、ドイツ人女性が客として店に入ってきたようだった。
地元の人にも親しまれているのなら、買って外れではないはずだ。

小さな箱に丸いチョコレートが1ダース、きっちりと収まった。
お金を払って帰り際、もう一度デパートの名前を確認して、店を出た。
日本に帰ってから、ゆっくり頂くとしよう。
(帰国後このチョコレートを食べましたが、なかなか美味しかったです。母は絶賛していました。)

注意深く歩くと、目的のデパートらしき店が見えた。
まぁ間違っていても、とりあえず中に入って探せばいいだろう。
地下へ降りてみると、そこは小さなスーパーのような売り場になっていた。

一通り物を見てみるが、どれがアプフェルワインなのか自信がない。
男性の店員さんに聞いてみることにした。
「Entschuldigen sie.Haven sie Apfel wein?」
1秒ほどしてすぐ「Apfel wein? ja.」と返してくれた。(このやり取りも、鮮明に覚えている)
よかった、しっかり通じたようだ。

店員さんの後ろをついて歩く。
途中、客の数人がたむろしていて邪魔だったので、店員さんは少し離れた位置から、商品を指で示してくれた。
私もジェスチャーで、分かったありがとうと伝える。

そこに向かってみると、確かにそれっぽいものが並んでいる。
しかもやたらビンがでかい。さらに驚くべきことはその安さである。
5.5リットルがたったの1.01ユーロ(税抜)である。

レストランではもっと高級なアプフェルワインが出てくるのだろうが、
私はそれよりは、こんな感じの大衆用のものを、まさに求めていたのだ。
庶民的なバーなどでも、きっと似たようなものを出すのだろうし。

ともかく、買わない手はない。
沢山欲しいところだが、サイズがとにかく大きい上に味が分からないから、1本だけにした。

さて、一通りの物は買ったし、ショッピングはもうこのくらいでいいだろう。
少し早い時間だが、帰りの空港には時間の余裕を持って着いておくのが鉄則だ。
ゆるりと向かうとしよう。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

5日目 空港へ〜帰国

空港に着き、コリアンエアーのデスクへ。
係員は韓国人なんだろうかと思いきや、おもいっきりドイツ人だった。
しかもこの係員は無表情。ドイツ人は静かだけど少しは笑ってる人が多いので、仏頂面だと少し怖い。

チケットを見せて手続きする。
係員は「bag」と言ったようなのだが、私は聞き取れず、聞き返してしまった。
すると係員はジェスチャーを交えながら「bag」と返す。なるほど、預け荷物のことか。
背負っていたバックパックを下ろしてベルトコンベアーへ。

本来こういうときは座席を窓側にするとか通路側にするとか主張すべきなのだろうが、今回はしなかった。
日本だと向こうからどちらか聞いてきそうなものだが、ここは自己主張の国ドイツである。
まぁ行きも何とかなったし、帰りもどうにかなるだろう。
ちょっと疲れていた、というのは言い訳だが…。

さて、バッグも預けたし、後は出発時間まで空港の散策だ。
  

聞いたところによるとこの空港にはカジノがあるらしいのだが、それは国内線エリアのようだ。
問題はゲートの外か中かということであった。
ゲートの外であればおそらく誰でも入れそうだが、ゲートの中なら国内線を利用する客でないと立ち入りができない。
それを確かめに行って見た。

マップを見ながら、空港をウロウロする。
店の名前を照らし合わせながらカジノ方面へ言ってみると、何やらゲートらしきものに遮られてしまう。
やっぱりか。どうやらゲートの中らしい。仕方ない、諦めよう。

そうこうしている内に時間も過ぎてきたので、イミグレーションチェックを受け、ゲートの内部へ入った。

イミグレーションエリアから外は外国という感覚なのだが、この空港はどうやら、
イミグレをくぐるとすぐ免税店エリアに入り、さらにその先に手荷物検査のゲートがあるようだ。
余裕のある2重構造になっているようで、これも大きな空港であるが故だろうか。
  

その手荷物検査をくぐると搭乗口待機エリアになっており、さらに飛行機に行くまでにもう1段階ゲートのようなものがある。
最終的な搭乗口は、手荷物検査を越えて、さらにチケットを見せて入るゲートからということか。
出発までは時間がまだまだあるので、手荷物検査の手前の免税店エリアで時間を潰そう。


手持ちの水がもうなかった私は、このエリアにある売店の水を買うことにした。
売店といってもカフェを兼ねている小さめの店で、品揃えはそれほどなく、値段も特別安いというわけではないが、
まぁ後は帰るだけなので、特に何も考えずに良さそうな水を選び、カフェも兼ねているであろうレジへ持って行く。

店主とのやり取りの中で少し気にかかることがあった。
お釣りを渡すとき、店主は「フィーレンダンク」と言っている。
これは何か珍しい。普通なら「ダンケ」もしくは「ダンケシェーン」止まりではないかと感じるのだが、
ここの店主は随分丁寧な言い方である「フィーレンダンク」を使った。
うーむ、空港ということで親切がウリということなのだろうか。
わざわざ英語の「サンキュー」ではなく、ドイツ語での丁寧な受け答えというのは、今回の旅行では初めてのことだった。

ベンチのある休憩できそうなエリアまで歩き、空いたイスに腰を下ろし、
先ほど買ったペットボトルの水の封を切ったところで、私ははっとした。
しまった、この水は炭酸入りだ、しかも弱炭酸どころじゃない…。

うーむ、滞在中は常に気をつけていたつもりだったのだが、
最後の気の緩みというか、うっかり炭酸入りかどうかを疑わずに買ってしまった。
炭酸入りの水が私にはあまり美味しく感じられないというのは、ラスベガスで体験済みだ。

だが買ってしまったものは仕方ない。買いなおすのはもったいないし、この水を捨ててしまうのもさらにもったいない。
日本人たるもの「MOTTAINAI精神」を持たなくてはなるまい。

少し炭酸水を口に含む。
甘さがないサイダーを飲んだときのような、あぁ、懐かしいこの感覚。
サイダーを飲んだ後のゲップに含まれている炭酸の匂いは好きなのだが、この炭酸水には甘さがないのが気持ち悪い。
水であるはずなのだが、水を飲んでいる気がしない。

まぁこの炭酸入りの水というのは日本にはないから、ある意味ではこれも外国でしか経験できないことなんだよなぁ。

少しずつ水を飲みながら、のんびり休んで時間を潰す。
どうやら私が座っている前のエリアは喫煙コーナーらしい。
ガラス張りの喫煙室には、常に何人かの喫煙者が出入りしている。

こういう光景を見ていると、この国は比較的、分煙が徹底されているなと感じる。
やはりドイツ人というだけあって他の国の人よりはマナーも良さそうだし、
タバコを吸っている人は、人目を憚かりながらというか、どこかすまなさそうに、肩身狭く喫煙している。

タバコ嫌いな私のような人間からすれば、とても好感の持てる光景だ。
タバコ税引き上げでも禁煙しようとしない人が多い日本も見習うべきではないだろうか。

時間も迫ってきたので、さらに1つゲートを潜り、指定番号の登場口のイスまで移動した。
流石にコリアンエアーだけあって、韓国人が沢山いる。
どうやらツアーか何かの参加者が多そうだ。

待合フロアのイスに座ってTVを見る。ニュースを放送していた。当然キャスターはドイツ語だ。
しばらく見ていると、なんと日本のことが取り上げられているようだった。
どうやら民主党が解散するということを報じているようで、麻生さんが日本語でスピーチをしているシーンが流れていた。
異国の地で日本のニュースがリアルタイムで報道されているというのは、なかなか面白い光景だった。
なるほど、日本も決して世界から無視されているわけではないのだな、と、理由もなく少しホッとしたような気がした。

時間になり、飛行機に搭乗。
いよいよこの国ともお別れか。

さらばドイツ。

タラップを潜り抜けながら、窓の外の景色を眺め
「必ずまたヨーロッパに来よう」と、私は頭の中で叫んでいた。

さて今回の飛行機の座席はどうなっているかな…?

…通路側の席らしい、長距離だからちょうどいいや。
しかし隣も前も、若く大柄な男女、おそらく学生だろう数名の席のようだった。

どうやら学生グループに囲まれる形となってしまったようだ。
ドイツ語を喋っているから、当然ドイツ人学生だな。
皆でワイワイ韓国旅行といったところだろうか。

私の隣の席は、大柄な女子学生だった。
決して彼女は肥満には見えない。
太っているというよりは、体が大きいといった方がよいだろう。

年齢は若いのだろうが、これほど体が大きい女学生というのは日本にはいないので、学生というのがかなりの違和感だ。

フライト前というのは皆何かと落ち着かないもので、トイレに向かったり、席を立ったりする人も多い。
窓側の席の人を通す場合は、通路側の席が席を立ち、一度通路側に立って移動して人を通すのが、やはりマナーか。

学生達もトイレに行くのだろう、英語で「excuse me.」と、軽く笑顔で言ってきた。これは私を外国人だと判断している物言いだ。

しかしどうも、先ほどからにぎやかに大声でうるさくされている私は、少々彼らに苛立っていたこともあって、
席を立つのではなく、席に座ったまま足だけを通路側に移動して、やや横着な格好で道を譲ってやった。

「…チッ」
女学生に、舌打ちされてしまった。

そっちも散々周りを気にせずうるさく喋ってるだろう。
かまうものか。

後から気がついたのだが、ドイツではこういうときは席を立って道を譲るのがやはり当たり前であるようで、
おそらく年若い彼女等は、そういう自分達の常識外の行動をする人に慣れていないのだろうと思う。
ま、そういう意味では舌打ちをしたがるのも無理はないか。

とはいえ異国の地で、見知らぬ人らに常に腰を低くしてヘーコラ従いたくはない。
多少反感を買おうが、自分の思うままに行動しただけだ。
まぁ、そんな自慢げにいう事ではないが…。

時間になった、飛行機が空へと飛び立つ。
窓を見るが、学生達が少々邪魔で、外の景色はよく見えない。
まぁ、かまわないか。

目を閉じて、また絶対ドイツへ来ようと、再度頭の中で唱えた。
ほどなく私は眠りにつき、気が付いた頃には韓国まであと1時間ほどとなっていた。

仁川国際空港での乗り継ぎは2時間ほどだったろうか。
ドイツへ思いを馳せれば、あっという間の時間だった。

そして行きと同じく、やや小型の飛行機に乗り込み、関空へ。
乗っている客も多くが日本人と韓国人だ、特にドイツ人は見かけなかった。

関西国際空港へ降り立ったとき、いつもの日常が戻ってきたような気がした。
今回のドイツの旅は、非日常でもあって、どこが憧れの中にいた日常でもあった。

今回はヨーロッパといってもドイツ1国だけの旅であったが、ドイツをより深く体感することができて、十二分に充実した旅になった。

次はドイツ以外のヨーロッパにも是非行ってみたいと思う。
いや、次はオセアニアか? アジア、アフリカ、南米もいいな…?

行こうと思えばどこだって行ける筈だ、だって今や、世界はこんなに近くなったのだから。
そして旅に行く度に、また1つ、自分の成長を実感できるのだ。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動


※旅行記はここで終了です。
その他、ドイツに行って感じたことなどを以下にまとめています。

■ドイツ人

ドイツ人は概ね日本人に似ている気がしますね。

・まずドイツ人はとても親切です。
私は道を尋ねる時などは極力ドイツ語で話したのですが、返答は全て英語で返ってくるのです。
ドイツ語が分からないだろうから、英語で話してあげよう、という気遣いなのではと思いますね。
英語が分からない人は当然ドイツ語で返してくれますが、
こちらがドイツ語を理解するかどうか分からないという点を配慮して喋ってくれているのが分かります。
ぶっちゃけドイツ人は都会でも日本人より親切な気がします。

ドイツでも義務教育で英語を学んでいるようで、勤勉なドイツ人は英語を話せる人が多いようです。
日本語と比べればドイツ語はまだ英語に近いため、英語の理解度も日本とは段違いなのでしょう。
老人はさすがにドイツ語しか分からなさそうでしたが、若い人ほど英語に明るい傾向がありますね。
ホテルや観光関係など、外国人の相手をする機会が多い人は、かなりの割合で英語が通じます。

しかも日本語とドイツ語の発音は近いため、ドイツ人が話す英語はとても分かりやすいです。
逆に日本人が話すそれっぽい英語でも理解してくれます。
外人が話す英語というのは激しい訛りがないため、普段の言語の発音が近いと、英語も通じやすいというのは新たな発見でした。

・ドイツの本屋の外国語コーナーにいくと「英語」と「ビジネス英語」という2つのカテゴリーがあり、
ドイツ国内でもいかに他の言語と比べ、英語が重視されているのか、ということが伺い知れます。
そういう意味ではドイツでは英語が話せればあまり不自由なく旅行できる国ですが、
やはり普段はドイツ語を話しているため、英語を話す機会がない人も中にはいます。
私も片言のドイツ語を覚えましたが、それを使う機会も十分にありました。

・ドイツ人は意外に周りの人を気にしているというか、少し気になる人がいるとそちらに注目して見る事があります。
例えば飛行機内で子供が大きな声で泣き出すとそちらを見たり、
私のような外国人を見ると、じっとこちらを見て様子を伺ったりする人がちらほらいました。

・ドイツ人は日本人より自己主張をはっきりします。
これは別に他人の事に気を遣わず、ずかずか言いたい事を言う、という意味ではありません。

例えば実際に私が体験したことです。
私が新幹線に乗っていたとき、空席があったので、私の隣の席に私のバッグを置いていました。
あるとき、近くのテーブルで、向かい合わせタイプの席に座っていた若者が、
そのバッグを上の荷物棚に移動して、その場所をゆずってくれ、と言ってきました。
どうも彼が言うには「ノートパソコンを使いたいが、そのためのプラグはこの席についている。
だからその席に座らせてくれ」ということのようで、私は了解して、
バッグを固く座席に固定していた鍵をえっちらほっちら外し、席を譲ってあげたものです。
バッグをどかすのに時間がかかりましたが、その若者は特に不満もなく待っていてくれましたね。

またある特急列車に乗っていた時のことですが、その電車自体は日本の列車に近く、
進行方向に向かって座席シートが規則正しく配置されているタイプのものです。
1つ1つの車両には1列に座席が4つあり、右に2つ左に2つ、そして真ん中が通路という構成でした。
私が列車に乗り込んだ時には空席がいくつかありましたので、私は2席分の座席を使い、私の隣の席に私のバッグを置いていました。
そのとき私が座った列の座席は「私、私の荷物、通路、空席、男性の老人」という具合です。
次の駅についた時、大勢の人が乗り込んできたため、私のバッグもどかさないといけないかな、と思った時、
ある若い夫婦の男性が私に「僕達2人に座席を変わってくれないか」と言ってきました。
一瞬、私は少しびっくりしましたが、なるほど、確かにこの列車の上には荷物を入れるスペースもあるし、
私が奥にいる老人の隣の空席に座れば、この2席で夫婦並んで座れる、ということになります。
そういうわけで私は荷物を持って、夫婦に席をゆずって、老人の隣へ。
その老人はじっと私の方を見ているので、私はジェスチャーで「ここに座ってよいか?」と伝えると、
何も問題はなさそうにうなずいてくれました。
そのとき、周りの何人かの人間は、移動のために立っている私に視線をそそいでいるようでしたがね(さすがドイツ人)。

というように、例えば日本人であれば気をまわし過ぎて人には言わないような事でも、ドイツ人は堂々と臆面なく言ってきます。
別にそこに嫌味は全くなく、自分の希望を、控えめな言い回しは一切なく相手に伝えるという、
ただそれだけの事をしているようです。
そしてこの国では、それはごく普通の事のようですし、頼まれて嫌がる人もあまりいなさそうでした。

ちなみにその後、老人が先に電車から降りる時に私が立とうとしたところ、その老人は軽くうなずきながら
無言で私の肩を抑え、そして私を座らせたまま私の前を通り過ぎ、そのまま電車から降りていきました。
そう、まるで「キミはここに座っていたまえ」とでも言わんとしているかのようです。
全ての人がそうだとは言いませんが、この老人は、大変紳士な方でした。

・ドイツ人は、用がない限り他の人に話しかけることはあまりありません。
ガイドブックを見る限りでは南ドイツ人は人懐っこい傾向があるようでしたが、
時代の流れと共に人の心は代わるのか、いきなり用事もないのに雑談をしてくる人は見かけませんでした。

(ミュンヘンでスタジアムに向かう途中、1回だけ知らない乗客同士が話していたことを
見かけたことがありますが、見ず知らずの人らが話す光景を見たのはそのときだけでした。
ただバーの中だったり、祭りやスポーツの試合で盛り上がった時はその限りではないようです。)

逆に言えば、ドイツ人にいきなり話しかけられた時は、何かしらの用件が自分に対してあるということです。
それが席を譲って欲しいのか、物乞いなのかは分かりませんが、なるべく堂々と臆せず話を聞いてみるようにしましょう。
言葉が満足に聞き取れなくても、ニュアンスなどで分かる事もあるでしょうから。

・ドイツ人はおとなしい人が多いです。自己主張はしますが自分勝手な行動をする人はいません。
(ただ、学生など若者は騒がしいのがけっこういます。)
せっかちな人もたまにはいますがほんとに少数で、全体的に日本よりは遥かにゆったりしています。
順番待ちなどでもおとなしく待ち、何か時間のかかることが起こっても待ってくれる人が多いようです。
まぁ大阪人のせっかちさとは比べるべくもないんですがねw

・私は2002年のワールドカップで活躍していた元ドイツ代表GK「オリバー・カーン」のファンであり、
ドイツに行く前、ドイツ人は皆、カーンのような顔をしている人ばかりなんだろうか、なんて思っていました。
けど実際に行ってみるとそんなことはなく、カーンのような顔の人はかなり珍しい部類なんだということが分かりました。
けれども、同じく元ドイツ代表GKイェンス・レーマンみたいな顔の人はいっぱいいました(笑)


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■ドイツの食事

・ドイツ料理
ドイツ料理はあまり日本人には親しみがないかもしれませんが、
私はドイツ料理ほど安心して食べられる料理はないと、今回の旅で思いました。
もちろん好みはありますが、ドイツ料理は概ね日本人の口に合います。
(一部、油っこいものもありますが…)

ドイツはフランスやイタリアなど南の暖かく食材に恵まれた国々とは異なり、
風土的に食材が不足しがちであるため、これを解消するための工夫が凝らされているのが特徴であり、
冬季は作物があまり取れないためマリネやザワークラウト、ヴルストなどの保存食品が発達してきたそうです。

ドイツ料理で外せないのはジャガイモであり、バフェイ以外にもちょっとしたレストランであれば、
ジャガイモを使用した料理が必ずメニューには含まれています。
もちろん、ヴルストを使う料理もあり、概ね日本人が想像するドイツ料理とそれほどかけ離れたものではないでしょう。
北ドイツに行けば海が近いため、海の幸を食べられるレストランも多くあるようですが、
今回の旅行は南ドイツがメインだったため、残念ながら目にする機会はありませんでした。

ドイツ料理は一部に例外はあれど、多くの料理は見た目通りの味がします。
ヴルスト、ハムなどの肉類はもちろん、パン、チーズ類もそのままの味です。

ビールは私は飲みませんでしたが、日本人が十分飲める味のもののようです。
ドイツはビールの国だけあって、その地方特産の地ビールがあり、味や種類が多彩だそうです。
ビール好きな方は、是非自分に合うビールを探してもらいたいですね。
ちなみに私はフランクフルト名産のリンゴ酒が一番のお気に入りでしたが(笑)

・ヴルスト(いわゆるソーセージ)
ヴルストは評判通りの美味しさで、私も最初食べた時は感動しました。
味は中身が濃い感じですが、ジューシーというよりは濃いソーセージ肉といったところです。
下戸な私はビールは飲めませんでしたが、きっとビールとの相性は抜群でしょう。

ドイツではヴルストを売っている売店のようなものがあるのですが、
そこで買うと必ずパンに切れ目をいれてヴルストを挟んだ状態で渡してくれます。
このパンは大人のこぶし大くらいのサイズで、やわらかいフランスパンみたいな感じです。
これがまたヴルストと合うんですよ。

ICEの食堂車でガリーヴルストを頼んだときも、切れ目の入っていないこのパンを一緒にくれました。
ガリーヴルストとはヴルストにケチャップをかけ、その上にカレー粉をまぶしたものです。
食堂車で頼んだ時はヴルストが細かくカットされていましたが、店によってはそのまま出すところもあるとか。

・パン
ドイツは聞くところによると、パンの種類が豊富にあり、その数は世界一とも言われているそうです。
当然いろんなパンがありますので、日本人の口に合うものもあればそうでないものもあります。
パン屋で売られているパンは日本のものと比べて若干パサパサ感がありましたが、
ドイツではパンの値段がかなり安い上に量が多いので、味にこだわらなければ十分、一食分になります。
バフェイでも、必ずパンは用意されています。

またパン屋の数もそこそこあり、各都市には必ず何軒か見かけます。

・デザート
フランスほどではないにしろ、ドイツにもデザートは豊富にあります。特にケーキ類。
日本でもおなじみのクーヘン、トルテなどはドイツ語であり、ドイツ生まれのお菓子です。
ケーキ類はアメリカのように甘すぎることはなく、日本人でも癖なく食べられるおいしい品です。
朝食のバフェイで、ケーキを好きなだけ切って食べられるところもあります。

・食事風景
ドイツでは食べ歩きはけっこう一般的です。多いというわけではありませんが、
常識的に食事すべきでない場所以外は、どこでも何か食べてる人を見かけます。
例えばICEは食堂車もありますので、パンや飲み物など持ち運び可能なものであれば、
食堂車以外の車両で食べても特に変な顔はされません。

複数のガイドブックに載っていた、ドネルケバヴを扱うインビス。
私がたまたま見かけなかっただけかもしれませんが、
そこそこ街歩きをしたにも関わらず、すぐにそれと分かる物はありませんでした。
楽しみにしてたんですけどね…。どうも南ドイツには少ないんでしょうか?
それとも、「これじゃない」と思ってたものが実はドネルケバヴだったんでしょうか?
ケルンの町で「Ibis」という看板を見かけたので、やっと見つけた!と思いましたが、
よく見るとこれインビスじゃなくてアイビスで、簡易宿泊所みたいなところでした。
インビスって「Inbis」と書くんですよね、してやられた…。
よく考えてみると、実は各都市の中央駅の一角にあったのかもしれない。

・ファーストフード
マクドナルドはドイツでも人気です。主要都市には探せば必ずマクドナルドがあります。
量は日本の物よりも大きいですが、見た目などはほとんど変わりません。
値段も大差はありませんが、私が行った時は日本の首都圏のものより安かったです。
ハンバーガーは日本のものより若干おいしいと思います。
ポテトのサイズは標準サイズが日本のLで、非常に脂っこいため、食べ過ぎると胃がもたれます。(私ももたれました)
また、テイクアウト用の紙の質のせいか、日本のものよりも商品が冷めやすい気がします。

他にケンタッキーフライドチキンもありますが数は少なめです。
「NordSee」というフィッシュ&チップスのファーストフードは店舗数が多く、至る都市で見かけます。

どうもファーストフードの場合、持ち帰りをする場合は店においてある袋を取り、自分で詰めて持って帰るようです。
店員に頼んでも入れてくれませんので注意しましょう。私もこれで失敗しました(笑)


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■物価

ドイツ人の平均収入などと比べた場合の物の物価は、税金が高いこともあって、ドイツは「物価が高い」部類になると思います。
ただドイツ人は物が壊れたからといってすぐに買い換えるのではなく、修理したり使いまわしたりして、
物を長く使おうとするため、過度な出費をすることは少ないのだろうと思います。

日本の感覚から見た場合のドイツの物価は、EUROと日本円の為替次第といえます。時期によって高かったり安かったりします。
しかし逆に言えば、為替によって変動する程度の差しかないということで、日本などとは大差がないということになります。
ただ日本の首都圏は世界的にも物価が高い地域とされており、東京などと比べれば明らかにドイツの方が物価は安いでしょう。

また国によって、物の種類によって、安さ高さが変わるものです。
例えばドイツであれば、ビールを始めとする酒類、パン、クッキーなどはものすごく安いです。
私がお土産で買ったクッキーも、10種類ほどのクッキーが3つ4つずつ入ったものが1箱になったもので、
日本で買えばそこそこの値段がしそうな代物でも、実は1.5EUROほどと極めて安いのです。しかも美味しい!

ビールはものにもよりますが、スーパーの地下などの酒売り場にいくと、
安くて量が多い、いわゆる大衆向けのものが売られています。
私はアプフェルワインを買いましたが、2L近い量なのに1.5EURO程度と、非常に安く美味しい一品でした!
ただ、きちんとしたワイン専門店などに行くと、やはり若干高いものが置かれてあります。
しかしそういった店は専門家が品質などにこだわった品を並べているので、通ならこちらがよいでしょう。

パンも欧州では主食になるため、そこそこ量がある大きなものでもかなり安いです。
種類が多彩なので「とても美味しいパン」を探すのは困難ですが、普通のパンであれば1EURO前後で大きいパンが買えます。
2つほど買えば、それで十分、一食分になるでしょう。

逆に高いのが実用品。
ドイツでは自転車が日本円にして5、6万円近くするそうです。
私が買った爪切りも、日本で買えば500円くらいに見えるものが、ドイツでは12EUROもしました。
その分品質がよい物が多いと聞きますが、これも物によるかもしれませんね。
高品質なものは、さらに値段が高く設定されているようですから。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■土産

外国に行った時の土産というのは一番悩みますよね。
例えば国内旅行であれば、その土地の特産品を買えばいいわけですが、
外国となると、言ってみれば全ての品物が日本では買えないものばかり。
その国の地方によって特産物も異なってきますし、買ってきて相手が喜んでくれそうなものを探すのも一苦労です。
ドイツのように、多くの人が旅行に行く場所であれば、情報も多く出回っているので、事前にある程度調べて行くのが望ましいでしょう。
その地に行って気になったものを買うというスタイルでもよいでしょうが、
その分悩む時間も滞在時間からマイナスされますので、ある程度の目星をつけて目安にするのがオススメです。

さて私の場合も事前の調査+現地で少し悩んで、買ってきたお土産は
・紅茶:ドイツは紅茶の種類も豊富です。しかも値段も安い。
スーパーなどの大衆向けの店で買えばなお安価です。
大変香りがよいのですが、種類によっては薄味のものも多いため、私は複数種類のものを買って一度封を空け、
いろんなものを詰め合わせた形にして配っていました。
ただ、ぶっちゃけ評判はそれほど良くなかったですから、オススメはできません。

・クッキー:そこそこの量・美味しさにもかかわらずとても安いです。
探せば2EURO以内で、1人分のお土産にまわせるだけの品物が変えます。
だいたい見た目通りの味がしますので、よほど変なものを買わない限りハズレはないと思います。

・お酒:2リットル入りのアプフェルワインを1.5EUROで購入。
さらにワインショップで「フランケン」を11EUROで購入。
安い大衆酒と高い専門酒を買いました。

というわけで私のオススメのドイツ土産はクッキー、お酒です。
観光地などで買うと軒並み高いので、地元の人が利用しそうな店で買うと安く済みます。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■鉄道について

ドイツはヨーロッパの中でも特に鉄道が発達している国であり、
新幹線、特急列車、寝台列車、地下鉄、路面電車など、基本的な鉄道は整備されています。
もちろん、大都市ほど交通の便もよいという傾向があります。

鉄道には大きく2つあり、地下鉄や路面電車など、その都市を短い距離で繋いでいる、いわゆる短距離を移動する列車と、
主要都市から主要都市へ繋ぐ新幹線のような、長距離タイプの列車があります。

ドイツの長距離鉄道はかなり快適で、日本ほどの速度は出ないものの、
車内は清潔で騒音が少なく、個室タイプの座席ルームもあります。
(個室は人気なので、よほど空いていないと独占はできませんがw)

短距離鉄道にしても、新幹線ほどではないにしろそれほど汚くないですし、ちょっと狭いかもしれませんが、不自由は感じません。

ドイツでは列車のアナウンスはありません。いつの間にか勝手に列車が来て、勝手に出て行くような感じです。
またドアは、ボタンを押す、もしくはレバーを自分で引かないと開きません。でもドアが閉まるのは自動です。
ぼーっとしているとドアが開かず列車が出て行ってしまうので、注意しましょう。

ドイツの電車の乗り方は、窓口で切符を買うか、自動販売機で買うかです。
そして切符を自分で打刻器にかざし、切符に日付などを刻印してから乗ります。
打刻器などは電車の乗り場の手前にあったりするのですが、
地下鉄の場合は地下に降りる前にあったりするため、うっかり忘れるとわざわざ戻る必要があったりします。

そして切符は電車に乗っている間、自分で持っておき、係員が確認しにやってきたときに見せるというわけです。
もし無銭乗車が発覚した場合は、50EUROくらいの罰金が発生するとか…。
…などとガイドブックにも書いてあり、私も律儀に切符を買って刻印しておりました。

しかしどうも普通列車の場合、切符を買っている人も、切符の刻印をする人もほとんどみかけませんでした。
地元のドイツ人でも、電車を利用する人々は決して少なくありません。
切符を買ってるのはドイツの外から来た旅行者くらいみたいです。

ドイツ国民には特別な制度があって、乗り放題になってるのか?なんて考えましたが、どうも違うようです。
私が普通電車に乗っている間、一度も係員からの切符チェックが入りませんでした。
ひょっとしたら、一部の電車を除いて切符のチェックがなくなった、つまりタダ乗りが可能になっているんでしょうか?
うーむ、すごいですね。

ただしこれは短距離列車の話であり、新幹線・特急などの長距離列車の場合は、必ず係員が切符の確認に来るようです。
私も毎日新幹線に乗ってましたが、毎回切符チェックを受けました。
私の場合はジャーマンレイルパスなので見せるだけですが、いろんな切符の種類があるようで、
プリントのような物を出して係員に交渉する人などもいました。
(おそらく行き先を説明する必要があるタイプの切符なんでしょう)

ドイツには多くの駅がありますが、大都市には「中央駅」と呼ばれる大型の駅があり、
そこから多くの列車に乗ることができる、ドイツ鉄道交通の要となる場所があります。
電車が行き止まり式になっている駅も多く、そこには沢山の店が並んでおり、賑わいを見せています。
特にフランクフルト、ベルリン、ミュンヘンの中央駅は広大で、目的の列車に乗るのに徒歩数分かかるほどです。
出店のようなものもあり、軽食程度であれば店探しには事欠きません。

ドイツではどうやら、列車が駅に到着する数分前に席を立ってドアの前に並んでいるようです。
早い人で到着の5分前には既にドアの前に移動しています。
ゆっくり移動しているので、決してせっかちというわけではないようなのですが、やはりそういう習慣なのでしょうか。
私は列車が到着する5秒前に席を立ってましたが(笑)


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■その他ドイツ情報

・ホテルのドア
ホテルのドアは閉まっている状態でも、ドアだけ少し横の壁より前に出ているような感じで、
日本のように横から見ると壁と水平になるようにドアが配置されているわけではありません。
ドアの鍵は主に2回転で開くようになっており、1回転毎に音がなるので、最初に音が鳴ったからといって開くわけではないので注意。

窓はレバーの操作によって開き方が異なります。
縦にちょっとだけ開いたり、横にドアのように開いたり、これは実際に試してみるとすぐ分かります。
ドイツの冬は寒いので、風を取り入れる時は気をつけて窓を開けましょう。

・マナー
ドイツでは鼻をすすることは嫌がられますので、少しでも鼻が気になるとすぐに鼻をかみます。
そのため、至るところで鼻をかむ音が聞こえるのですが、鼻水がほとんどない状態で鼻をかむため、水の音というより、
やや強めに鼻息だけを出したような音になります。
勢いよく1回でかむケースが多く、この際やや大きい音であっても、鼻をかんでいるのであれば周りの人はあまり気にしません。

パスタなどを食べる際にも、とにかく「すする」ことは厳禁なようで、
日本のように、うどん・そばなど何でも「すする」習慣がある国の人は、気をつけて食べないといけません。

ちなみにソーセージなどの肉類は生物なので、ドイツで買っても日本に持ち帰ることはできません。
専用の土産店で買っても無理な場合がありますので注意しましょう。
アルコール類は量にもよりますが確か3本までなら免税です。
私は兄の土産の酒「フランケン」と、自分用のワイン「アプフェルワイン」を持ち帰りました。

・トイレ
ドイツのトイレは概ね綺麗ですが、水捌けは日本よりは悪いらしく、場合によっては詰まることもあるようです。
ドイツのトイレットペーパーは3枚重ねのものが主流のようで、
「4枚重ねで安心」というのを売り文句にしているものもあるとか。
トイレで水を流す際に押すボタンは大き目で、壁にあったりタンクの上にあったり、一見分かりにくいこともあります。
ドイツでは紙もそのまま流せるようですが、あんまり量が多いと詰まる恐れがあるので、ちょっとずつ分けて流した方がよいでしょうね。

日本のように大・小で水の量を調節できるタイプの便器は、世界的に珍しく、あまり外国で見ることはありません。
トイレ事情は国によって大きく異なり、紙を専用のゴミ箱に捨てたり、そもそも紙がなく、
手で拭いて後で水で洗う習慣の場所もあるので注意しましょう。

・ドイツ語
ドイツ語は地方によって訛りはあるものの、概ね聞き取るのはそれほど難しくないようです。
親切なドイツ人は、こちらがドイツ語で質問した場合、こちらを外国人と認識して、英語で返してくれます。
私もいくらかドイツ語を勉強していったのですが、ほとんど英語ばかり話していましたね(笑)

しかもドイツ人が話す英語は、日本人の耳にはとても聞き取りやすいです。
ドイツにとっても英語は外国語なので変な訛りもなく、英語を話す人は間違えずに話してくれるのも助かります。

私は肯定の意を示すときに「Yeah!」という単語をほとんど英語の感覚で使っていましたが、
ドイツ語ではYesのことを「ja(ヤー)」というので、
英語の「Yeah!」のつもりでも、ドイツでは問題なく「Yes」と受け取ってくれました。

・コリアンエアー機内にて
コリアンエアーでは乗務員は皆、韓国語・英語・日本語を話します。
また離陸時の機長挨拶もこの3ヶ国語で行われます。
サービスなども基本的なものは揃っており、日本人でも満足するレベルで提供されています。
仁川経由で海外に向かう機会には、お世話になる事も多いでしょう。

仁川空港のアナウンスは韓国語の他、英語でもよく流れています。
日本語のアナウンスがされることは稀で、余裕があるときのみ日本語が流れる、という感じでした。

コリアンエアーの機内食は2つから選べるスタイルで、うち1つは「韓国風〜」というものが多いようです。
英語で言えば「コリアンティッシュ〜」。ビビンバであったりおかゆであったり。

機内食はどちらにしますか?と聞かれた際、私は日本語で「コリアンティッシュ〜の方はどちらですか?」と聞こうとして、
「コリアンティッシュ〜」の単語を聞いただけで客室乗務員の方が英語で対応して下さいましたw
いやいや、さっき日本語で話してたやないですか。 日本語での対応で問題ないんですよ。
つい1人で突っ込みを入れていました。

・機内食
コリアンエアーの機内食をおまけで載せておきます。
行きに2回、帰りに2回でました。なかなか美味しかったです。

これは行きに出されたもの。1回目。


2回目。


帰りに出されたもの、まず1回目のものなんですが、説明書がついていました。
  

どうやら、おかゆのようです。
  

そして帰りの2回目、これは普通のサンドイッチとビスケットの軽食でした。


・アプフェルワイン
おまけ。自分用に買って帰ったアプフェルワインの写真。このサイズで数ユーロは安すぎです。


家に帰って味わいながら飲みました。
アプフェルワインは好き嫌いが分かれるそうですが、私はかなり美味しいと思っています。
下戸な私でも、これならばいくらでも晩酌ができるというもの(笑)

私でも飲める貴重なアルコール、アプフェルワイン。
またドイツに行くことがあるなら、是非買って帰りたいと思います。


▲ このページの一番上に移動 | ▲ 目次に移動

■今回の旅行の経費

■総合計は236,650円でした(誤差あり)。
しかし243.71ユーロ余った上、旅行に先立って購入した旅行グッズもありますので、実際にはもっと安く済んだはずです。
もっとうまくすれば、20万円は切ったでしょう。

●航空券代(コリアンエアー ソウル経由でフランクフルト⇔関西国際空港) 92,700円

●ジャーマンレイルパス 2等 5日間  30,550円(手数料1,050円込み)

●海外保険代(損保ジャパンの『off』) 2,680円

●ユーロ両替(400EURO:55,116円 100T/C:13,519円 + 135円) 68,700円

●宿泊費用 合計18,643円 113EURO
17-18 フランクフルト ELBE (エルベ) ホットビュッフェ式朝食付き 5,400円
18-19 ミュンヘン hotel LUDWIG 朝食付き 6,800円
19-20 バーデンバーデン STEIGENBERGER EUROPAISCHER HOF 現地払い113EURO
20-21 ケルン Central Hotel Am Dom(セントラル ホテル アム ドーム) 6,443円

●ドイツ観光局資料請求・切手代 390円

●事前購入したトラベルグッズ 16,893円
バックパック 11,000円
ドイツ用変圧器30W 2,850円
貴重品入れ腹巻 1,993円
トラベル小物100円ショップで10点 1,050円

●事前購入した書籍 6,094円
独話辞書(4095060719) 3,150円
トラベルドイツ語+英語(4478031711) 1,200円
新・個人旅行 ドイツ(9784398118325) 1,744円

初1人旅でヨーロッパということで、入念にいろいろ買いすぎたと思います。
旅慣れれば、このあたりの経費をもっと減らせただろうとは思っています。


■ TOPに戻る | ▲ 目次に移動 | ▲ このページの一番上に移動 | ★ 海外旅行記一覧へ(日付順)(エリア別)

旅行記について

   海外旅行記

   国内旅行記

旅の写真

ワールドレポート

旅の準備

旅の裏技

旅のスタイル

旅の喚起

旅のデータ集

日本国内資料集

全世界の資料集

世界の情報集

旅のリンク

その他雑記


● 全ページの一番下で
サイト内検索が可能です