山陰、温泉巡りの旅行


●地域ブランドや認知力に乏しいと言われている山陰地方。
  なんのなんの、鳥取にも島根にも、見所は盛り沢山。


鳥取砂丘 出雲大社のしめ縄

山陰、温泉巡りの旅行 目次

タイトル 旅行日時 都道府県 旅行先・観光したもの 移動
手段
メンバ
備考
山陰、温泉巡りの旅行 2009/03/20
〜03/22
鳥取 鳥取砂丘、三朝温泉、
大山、水木しげるロード
友人
2名と
宿は
依山楼岩崎と
長楽園
現存12天守
島根 宍道湖ドライブ、出雲大社、
玉造温泉、松江城

1日目 鳥取砂丘〜三朝温泉:依山楼岩崎

今回はいつもの3人で、車で鳥取・島根の山陰旅行へ。
なかなか行く機会のない山陰の2県巡り、行けるうちに行けてよかった。
宿は2泊とも温泉で有名な宿でした。

まず最初に向かったのは鳥取砂丘。

高速道路。このへんは単線が多いんですよね。


標識に「京都 鳥取」と書かれているのがちょっと不思議でしたが、兵庫の北部や鳥取の人からすれば、
京都方面の標識があるほうが分かりやすいのかもしれないですね。
大阪に住んでいると、「京都 鳥取」とひとくくりに標識に書かれているのを見ることがないので。


鳥取の街並み。
日本で最も人口が少ない都市の1つ。


市街地を抜けて北上すると、不意に現れる謎の砂漠。
周りを木々に囲まれているので一瞬ゴルフ場なのかな?と錯覚するんですが、車で近づくにつれ、
日本ではまずここでしか見られないであろう不思議な光景が広がってくるのには、感動を覚えます。

ラスベガスの時もそうでしたけれど、見たことのない不思議なものが、だんだんと目前に迫ってくるときのワクワク感はたまりませんね。

駐車場の側にある売店。


ここからいざ砂丘へ。


ここどこの砂漠?


私の家の近くの整骨院の先生が鳥取出身の人なんですが、彼が言うには「鳥取の人は商売が下手ですよ」とのこと。
実際その通りでした。

鳥取砂丘の駐車場は無料。
しかもラクダと記念撮影も有料なんですが、離れて撮れば無料。
きっと素朴でがめつくないんでしょうね。


ここは鳥取の名所ですから、観光客も結構います。


日本でこんな景色はここでしか見れないでしょう。


風によって砂丘は形を変えていくそうで、大きな水溜りができることもあります。


砂丘の山に果敢にダッシュで挑む友人。


携帯で途中報告。


登頂完了。


この日の水溜りは上から見るとこんな形に。


鳥取砂丘は鳥取の北部にあり、日本海に面しています。
この日の気温はやや暖かかったものの、海からの強烈な風でかなり体感温度は低かったです。
何か羽織るものを持ってくればよかった。
  

鳥取砂丘で注意すべきことは、落し物をするとまず見つからないことです。
友人もデジカメのカバーを落としたようで見つかりません。
あれほど言ったのに…。

砂を近くで見ると、サラサラでした。
もはや本物の砂漠ですね。
まぁサハラ砂漠の7割がそうであるように、砂漠には土と岩の砂漠もあるんですが。

砂丘の帰りに高台から見た売店その2。


靴に砂が入るので、足を洗う場所もあります。


その後、売店を一通り見て出発。

この日宿泊したのは、三朝温泉にこれありと言われる「依山楼岩崎」。
三朝温泉で最も歴史のある伝統の老舗旅館にして、多くの著名人も訪れたと言われる名高き宿です。
世界有数のラジウム温泉のお湯を、趣の異なった12箇所のお風呂で楽しめます。

お風呂は回遊式で、男女日替わりで異なるようですので、全ての風呂を制覇するためには2日に分けて入る必要があります。
今回入ったのは1日だけでしたので、全制覇はできませんでした。

回遊式のお風呂に入ったのは初めてですが、テーマパークみたいで面白いですね。
1つ1つが独立した風呂のような感じで、歩いていくつかの温泉を入り回ることができます。
露天風呂あり、ラジウム蒸気風呂ありと、好きなお風呂を好きなだけ楽しめます。

温泉好きならば、きっとこの宿は気に入ることでしょう。
ひょっとしたら日本を代表する温泉宿の1つかもしれません。

夕食も立派です。


風呂と夕食を済ませて三朝温泉を散策。
辺りはすっかり真っ暗になってしまいました。


ちと寂れてしまった温泉街って感じです。
キャバレーで客寄せしている男性もいましたが、観光客が我々だけというのは寂しい。
クーポンがあったので酒屋で小さな酒を無料でゲット。


川にかかる橋。


川を見ても真っ暗。夜に見るもんじゃないか。


軽く歩き回ってすぐ宿に戻りました。

客室も旅館そのものです。
  


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2日目 大山まきばみるくの里〜水木しげるロード〜宍道湖〜出雲大社〜玉造温泉:長楽園

2日目。
朝食も旅館っぽい。味も美味しいです。


部屋から撮った川。
2つ流れてるようです。


由緒正しき宿、依山楼岩崎。


この日は島根へ向かいます。
途中、大山に寄りました。
大山(だいせん)とは古来より日本四名山に数えられ、日本百名山の一つであり、日本百景にも選定されている勝景です。

ドライブ中に見た、雪を被る山々。


綺麗な山です。


のどかな田園がまたよし。


大山まきばみるくの里に立ち寄りました。
牛が飼育されており、売店では新鮮なミルク商品が並んでいました。


のんびりできる広場もあります。そこから見る大山。綺麗な形です。


続いて向かったのは島根の県境、鳥取の米子にある、「水木しげるロード」
漫画家・水木しげるさんが描く妖怪の世界観をテーマとした観光名所で、『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターを中心として、
日本各地の妖怪たちをモチーフとした銅像が設置されている場所です。

元々は寂れた商店街だったようですが、この取り組みにより知名度が向上し観光客も増加したそうで、
キャラクターを使った商店街活性化(地域おこし、まちづくり)の成功例であり、シャッター通りであった商店街の空き店舗に
新規出店があるなどの好影響を生んでおり、その取り組みは商店街・地域活性化のモデルケースとして注目されているそうです。

駐車場にも車が多く、訪れる観光客も多い。
現場を歩いて、ここが地域おこしとして確かに成功しているのだと、実感しました。
こういう場所がもっと増えてくればよいですね。
大都市ばかりが活性化しては、日本全体としての成長には繋がりません。

目玉の串刺し?


オイ、キタロー。
  

ガイドマップもこの懲りよう。


ポストまでこれです。


駅前にある、水木しげるさん本人をモチーフにした像。


これは本人をそのまま表現した像。


こういう感じで至る所に像が置いてあります。


でも鬼太郎の像はそれほど数は多くありません、それを探すのも楽しい。


鬼太郎茶屋。店内にいた黒猫が大人しくて凄く可愛かった。


水木しげるさんの作品が盛り沢山の水木しげる文庫。


例外的に、悪魔くんの像も置いてありました。


鬼太郎まぐろラーメンなるものまでありました。


こんなラーメンです。なるとが鬼太郎の顔になってます。


水木しげる記念館というのもあります。
我々は入りませんでしたが。


他にもこんな場所まで。


実はこれ、目玉が水に浮かんでいるんです。
触ると回転させることができます。


水木しげるロードは見所がいくつもあって楽しい場所でした。

そしていよいよ島根に入ります。
松江の街並みは、側にある宍道湖(しんじこ)が綺麗でした。
出雲大社に向かうため、宍道湖を走ります。


湖の中を通る道路。こういうのは珍しいですね。


道路から見る宍道湖。ここで獲れるしじみは絶品です。


宍道湖といえば夕陽の美しさで知られますが、残念ながら方向が逆でした。
我々が夕方に通ったのは出雲方面からでしたので、松江側から見れば、きっとさぞ美しかったのでしょう。

島根県立美術館は、宍道湖の夕陽を見るのに最適な施設で、日没の時間に合わせて閉館時間を調節する事で知られます。
今回は行けませんでしたが、次は是非行ってみたい場所ですね。

いよいよたどり着きました。


日本のキングオブ社。出雲大社。
車で来ると、まずこれを潜ることになります。


出雲大社が他の社と違うポイントは、分かりやすい例で2つあります。

1つは、通常の神社の参拝方法は「二礼二拍手一礼」であるのに対し、
出雲大社だけは「二礼四拍手一礼」という古来の方法であること。理由は諸説あるそうです。
(実際は出雲大社以外にも僅かにこの方法をとる神社もあるようです。
新潟県・弥彦神社、佐賀県・祐徳稲荷神社、大分県・宇佐神宮の3つ)

もう1つは、まぁ俗説ではありますが、日本では10月の事を「神無月」といいますが、
日本全国でこの出雲地方のみ、10月の事を「神在月」という事。
これはこの月に、全国から八百万の神々が出雲に集まり神議が行われる事から、出雲では神が沢山いるので「神在月」。
出雲以外では神がいなくなっているので「神無月」。
というわけなのです。出雲は特別な地なのですね。

駐車場に車を停め、歩いていきます。


着きました。


残念ながら本殿は工事中。
まぁ仕方ないか。


出雲大社といえばこれ、日本一大きいといわれるしめ縄。しかも逆向き。


学生時代、島根出身の知人に聞いた話では、このしめ縄に貨幣を投げて縄の繊維の間に挟む人が多いらしく、
正月には地元の学生等がそれをジャンプして取ったりするとのこと。
確かに投げてる人も少しはいました。そんなんでご利益があるのかないのか?

出雲大社の横からの入り口。


さすが出雲大社は広かったですね。
縁結びとしても有名な場所らしく、それ目当ての参拝客もちらほらいました。

出雲を後にし、本日の宿、玉造温泉・長楽園へ。
宿では出雲にあやかって、縁結びの箸と五円玉をプレゼントしてくれました。
ここには120坪と言われる、日本一大きな混浴露天風呂があります。

いやぁ、混浴に入るのはこれがはじめてでした。
とはいえ我等が入ったときは遠くの方にカップルが1組いただけで、そんなにおいしい展開が待っているわけではありませんでした。

まぁよく言われるのが、混浴風呂がメディアで紹介されるときは若く美しい女性ばかりですが、
実際言ってみるとオバンばっかりだった、という話。
今回はそんなことはなかったですけどね。

宿からこの露天風呂までは歩いて1分ほどで、浴衣に着替えてそこまで行くんですが、
私はタオルを忘れてしまうという失態を犯してしまい、そ知らぬ顔でごまかしながら入ってました。
今では笑い話としてのいい想い出です。

しばらく浸かっていると、10数名の家族連れ団体が入浴。
おそらく親戚グループでしょうか。男の子も女の子もいました。
そこでなるほどと思ったのですが、確かに混浴風呂なら、親戚グループで子供も大人も一緒になって入れますから、
親戚一同で同じ温泉で楽しめますよね。
それはそれで上手な混浴風呂の使い方だなと思いました。

風呂を出て、本日の夕食には予定通りしじみ汁が出ました。
しじみ入りの味噌汁を家でも飲んだ事はありますが、やはり大阪のものと味が違いますね。
本場のしじみのスマートな味わいを楽しむことができました。

食事を済ませたらもう遅い時間でしたので、そのまま寝ることに。
結局翌朝も含めて、玉造温泉を散策する時間はとれませんでした。
温泉街の中央を川が流れていて、三朝温泉よりは温泉街っぽい雰囲気だったんですがね。


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3日目 松江城〜出雲蕎麦

翌日、再び松江へ。
ここに来たらこれは外せないと、松江城へ。

城の外堀。
  

外堀から橋を通って内側へ。


ここで券を買います。


券売所をくぐったらすぐ天守が見えました。


見るからに見事な城です。


城を眺めてワクワクしながら中に入りました。
城観光でこんな面白そうな感覚になったのは珍しいと自分でも思います。
なんというか、この城にはそれだけの魅力があるようです。
旅行から帰って気が付きましたが、現存12天守の1つなんですよね。

城の内部には展示品が沢山。


現存天守には付き物の急な階段。


天守からの眺め。
壮観とはいえませんが、城下を見下ろす殿様の気持ちは確かに感じます。


黒く光るこの外見に、何やら気品を感じます。
この城、十分堪能できました。


石垣も見事。


堀には渡し舟も。


いやぁ、行ってよかった松江城。
城を後にし、昼食は松江にある出雲そば屋へ。

出雲蕎麦は三段の丸い漆器にそばを盛って出す割子という形式が最も有名だそうで、試してみたんですが、
友人1人と私は生卵を生で飲むのが苦手だったため、ややオドオドしながら食べるハメに。
しかも飲み物は水やお湯でなく蕎麦湯。これも私は苦手でした。

結局名物料理を頂くことはできたんですが、個人的に苦手なものだったため、あまり美味しくはいただけませんでした。
しかし味自体に問題があるとは思いませんでしたので、蕎麦湯も生卵も大丈夫、という人は、きっと美味しく召し上がれると思います。

食事の後は、松江の産地品を取り扱う土産屋へ。
業務用かもしれない駐車場にこっそりと車を停めます。

写真はないですが、内部には宍道湖の恵みが盛り沢山でした。
母から頼まれていたしじみの瓶詰めを2つ購入。
帰ってから食べましたが美味でした。

今回の旅程はこれで終了。
帰路につきました。

山陰地方は知名度、地域ブランド、認知度が低いとされていますが、温泉も多く、見所は少なくありません。
日本の世界遺産の1つである石見銀山も島根にありますから、
あまり知られていないだけで、見るものは確かにある地域だと感じました。

知らない、イメージが沸かないという理由だけで行かないというのはもったいないことです。
是非、皆さんも山陰地方に足を伸ばしてみてください。


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旅行後談 今回の山陰旅行で感じたこと

出雲大社へ向かったときに感じたことですが、車で松江から出雲へ向かう途中、本当に何もない田舎なんですよ。
出雲大社自体は立派なものだったのですが、規模だけで言えば京都にある寺、神社も劣るものではありませんでした。

この辺りではきっと、出雲大社が最も著名な歴史的建造物であり観光地だと思うのですが、
例えば京都であれば、軽くドライブしただけで何かしらの観光建造物にぶつかったりしますし、
適当に走っているだけで世界遺産や国宝がそこらにあるわけです。

大阪に住んでいると京都には近く、日帰りでいくらでもそういった名高い観光地へ行くことができます。
小さい頃から京都や奈良に行ってましたので、それが普通の感覚だと錯覚してしまっている気がしていました。

でも例えば山陰だと、立派な神社を見たければ、時間をかけて出雲大社まで行かないといけなかったりします。

それを考えると、いかに京都がすごい観光地であるかということを、しみじみと感じました。
そんな日本を代表する一大観光地、京都の隣である大阪に住んでいると、観光するのになんと便利なことかということも。

もっと考察してみると、近畿には「京都」だけではありません。
古墳・文化財の宝庫、歴史遺産が沢山ある古都「奈良」。
華やかで垢抜けした港街・神戸に、日本三大温泉の一つ有馬温泉を有する「兵庫」。
海水浴に温泉にアドベンチャーワールドもある白浜に、熊野古道もある「和歌山」。
日本最大の琵琶湖を有する「滋賀」。
ついでに言えば伊勢神宮に伊勢グルメ、松阪牛、伊賀の里もある「三重」。
西の玄関口にして天下の台所「大阪」。
普段意識していないだけで、考えてみればこれだけの魅力が近畿にあったんですね。

大阪に長年住んでいるというのに、今更それに気が付くことができようとは。
これも日本各地を旅行することで、学ぶことができたということでしょう。

旅行からの帰りの車内、ついそう友人に語っていた私。
旅行することでその旅行先だけを見ることのみならず、自分達が住んでいる地域の事も見つめることができようとは…。
旅行をすることで得られることは、観光以上にまだまだあるものですね。

近畿の魅力を改めて感じる機会になったと同時に、これからも国内外をいろいろ旅行したいと心に誓う、今回の旅でありました。


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今回の旅行の経費

・総合計は1人あたり42000円くらいでしょうか。

・車ガソリン代 1人あたり4,800円。
・観光費用 1人あたり1,310円。
・1人あたりの宿泊費 依山楼岩崎16,100円 湯之助の宿 長楽園17,800円。合計33,900円。
・その他、土産代など雑費いくらか。


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