大草原を望むモンゴルの旅


●東アジアで日本から近いながら、訪れる機会が少ないモンゴルへの1人旅。
  マイルを利用し、アジアでここにしかない大草原と風任せの気球を楽しむ。


ウンドゥルシレットの大草原と朝焼け リバーサイドキャンプの宿泊ゲル

大草原を望むモンゴルの旅 目次

タイトル 旅行日時 国・地域 地名 旅行先・観光したもの メンバ
備考
大草原を望む
モンゴルの旅
2017/09/01
〜09/05
モンゴル ウランバートル ノミンデパート、bombogorザハ、ガンダン寺
スフバートル広場、サイサン・トルゴイ
1人旅 大草原に宿泊
気球展望、乗馬

マイル利用
ウンドゥル
シレット
リバーサイドキャンプ滞在
乗馬・気球・遊牧民ゲル訪問・星空観賞

近くて遠い東アジアの国モンゴルへ

モンゴルという国の場所と、日本の大相撲で優秀なモンゴル人力士が活躍している事は、多くの人が知っている事だと思います。
しかし日本から近い場所に位置するにも関わらず、モンゴルに行った事がある人というのは、とても少ないようです。
今回はそんなモンゴルに、マイルを使って行ってきました。
マイルは距離に比例して消費数が変わるのですが、モンゴルへのフライトは個人手配でも高いので、
日本から最もマイルをお得に使える(1マイルあたりの価値が高い)場所の1つといえるでしょう。

モンゴルといえば広大な草原が広がり、ゲルと呼ばれる遊牧民の伝統的な移動式住居が点在し、羊肉を主食とする国。
首都ウランバートルも経済成長が著しい新興国であり、様々な自然も残された、魅力ある国なのです。

観光客向けの宿泊施設としてのゲルはツーリストキャンプと呼ばれ、地面をコンクリートで舗装した、
移動型ではなく据え置きタイプの建物で、2〜4人が宿泊できるようになっています。
もちろん草原に建てられていて、馬や羊を見かけることもあります。
空気が綺麗なので、天気が良ければアジアとは思えないほど星空が綺麗に見え、これだけでも訪れる価値があります。
(逆に首都ウランバートルは空気が汚く、PM2.5も飛び交う世界有数の公害地帯でもあります。)

そして騎馬民族であるため乗馬も盛んで、観光客も乗馬を楽しむ事ができます。
日本の大相撲で活躍できるのは、馬に乗るために足腰が強靭な力士が多いからと言われているほどです。
年一回、夏にはナーダムと呼ばれる国を挙げてのお祭りも人気。
近年では日本人をターゲットにした高級リゾートホテル(HSハーンリゾートなど)もあり、評価も高いです。
この国ならではの景色と体験を楽しめるモンゴルは、アジアの特筆すべき観光地と呼べそうですね。

モンゴル随一の観光地は、ウランバートルからも近いテレルジという草原ですが、
今回はよりモンゴルらしい、ウンドゥルシレットという場所に足を伸ばしてみました。


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モンゴルの旅の注意点

日本人の多くにとっては未知なる国モンゴル。
人はわりと親切で親日家も多いんですが、訪れるなら知っておかねばならない注意点もあります。

・英語、日本語はほぼ通じない。公用語はモンゴル語。中年以降はロシア語も多少理解する。
・治安、交通状態はよくなく、スリも結構いる。
・ウランバートルは世界で最も寒い首都であり、冬は−30度になることもある極寒の地である。
 春は砂嵐が吹き荒れ、冬はとても日本人には耐えられないため、ベストシーズンは夏の6〜8月だけである。
 観光も夏季とそれ以外で値段やスタッフの人員数に大差があり、冬は閉めてしまう観光施設も多い。
・夏といえど寒暖差は大きく夜は冷え、雨が降る事もある。だが乾燥しているので暑くても過ごしやすい。
・近年は公害が深刻であり、世界最悪クラスの汚染都市とも言われ、PM2.5も飛び交う。
 原因はゾド(寒雪害)と呼ばれる異常気象によって家畜が死んだために、多くの遊牧民が都会に出て働くしかなく、
 彼らはゲルを持ち込んで首都郊外に住みつき、石炭ストーブを使うためである。大気汚染の8割はこれによるとされる。
 首都ウランバードルでも都会でありながら郊外にゲルはよく見かける。
・中国の依存度が高く、国内には中国製品が多くあるが、あまり中国製品は好まれておらず、
 国民はどちらかというと反中ともいわれている。
 日本人は中国人と見た目で間違えられやすいので、留意する必要がある。
 逆にロシアに対する印象は悪くない。
・モンゴルでは他人の足を踏んだり、交錯してしまったときは握手をする習慣がある。(知らない人同士でも)
 他人の足を踏んでしまうと敵対関係になるといわれているため、敵ではない事を示すために握手をする。
・モンゴルでは食べ終わった食器は舐めて綺麗にする。 乾燥した地域が多く水は貴重であり、
 食器を洗う水を節約するのに食べた後の皿を舐める習慣があるという。(特にヨーグルトで顕著)
・写真撮影で密着する事はあっても、異性の肩を抱いたり、腕を組むことはマナー違反とされる事もある。

またモンゴルは人口の偏りが激しく、首都ウランバードルだけに人口が集中している代わりに、
それ以外の都市では人口が少なく、田舎の方に行くとインフラが不十分で見どころも少なかったりします。

遊牧民の伝統的なゲルにお邪魔する場合も、入る時は帽子をとり、右足から入り、入り口の敷地を踏んではならない。
客は必ず左側に通され、物は両手で受け取り、中央の2本の柱(ハガナ)を通っては行けないなど、
さまざまなルールが存在しており、それらが文化として根付いている事に気をつけなくてはなりません。


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モンゴル人の国民性

体感としては、個人主義で喧嘩っ早いという印象でした。

2015年12月にモンゴル人の特性について、駐日モンゴル国大使館で商務・経済担当を務める、
ルンダー・ダワー・ジャルガル参事官(当時)がインタビューで答えた限りでは以下の通り。

「歴史的に見てもモンゴル国民の多くは遊牧民であり、遊牧民同士があまり近寄ると家畜のえさとなる草がなくなることから他人と接触する機会が少ない。お互いの空間を尊重し、人のことにはあまり入り込まない。遊牧の生活ではさまざまな決断を自分でしなければいけないので、完全な個人主義である。そのためモンゴルではいじめは比較的少なく、逆に言えば他人に対して淡白とも言える。モンゴル人には家族は裏切らないが、ビジネス関係では他人には容赦がない、弱肉強食の感覚がある。それでも、自分たちの間合いと言える住んでいる空間に、客や見知らぬ誰かが入ってきた場合には、広大な自然の中ではそれが生死の問題であるため全力で助ける。しかし、遊牧生活では助けた人とはもう会わないため、助けても見返りを求めず、恩を売らない。助けられた方も感謝はやたらとせず、恩を返さなければとは思わない。やって当たり前なのに感謝をしたら逆に失礼で、怒られることもある。それに謝ることも恨むこともさほどせず、謝っても延々と謝らず、相手も間違いなどは大目に見る。朝青龍問題に関しては、モンゴル国民にとってはおそらくそれほど大きな問題を起こしたということではない。これは広大な土地に家族のみで住む遊牧民と、地域に根差して仲間意識が高く、社会性を持ってみんなで力を会わせて作業をする農耕民族との大きな違いがある。「建前」も今日会って、明日会わない遊牧民族であるモンゴル人には理解できないことである。モンゴルには「言霊」文化があり、悪いことを言葉にするとそれを神が聞いて実現しないようにすると考えられているため、思っていても口に出しません。総じてモンゴルの国民は、とても前向きで楽天的な国民である。時間管理に関しては、例えば「何時までに必ず着きましょう」などと言うのはタブーで、神が怒って途中で邪魔すると考えられている。言ったことは本気で捉え、例えば「また来ます」「検討します」「またやりましょう」など建前をそのとおりに受け取るので、モンゴル人には建前を口にせずはっきりと言わないといけない。以上のことから、実際のところビジネスマナーの点からはモンゴルはまだまだ発展途上である。」


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1日目 チンギスハーン国際空港到着〜ホテルへ

行きのソウル便の機体は新しく、タッチパネル仕様でした。最近はどこもこういうタイプかも。
  

モニタの左のつまみってハンガーかけなんですね。


座席は3席なんですが私の他にはおらず、3席を独り占めできました。

機内食はサンドイッチとパイナップル。
  

地図はピョンチャンだけ来年の冬季オリンピックのアイコンが用いられていました。いいアピールですね。


仁川空港で、昔の衣装を来た人たちが行進していました。何のイベントかな。
  

43番近くのMATINAラウンジへ、やはり食事は美味しいですが少し狭い。
  

料理のサイクルも早く、デザートも揃っているのは魅力。
  

43番側のフロアは、比較的静かな休憩ルームという感じですね。
  

ちょっとした展示品のあるスペースも。
  

リラックスゾーンは欧米人が多め。


こちらは仮眠用のソファーも置いてあります。こんな場所あったんですね。


こちら側のSkyHubLoungeにも立ち寄ってみました。こちらの方が落ち着いた雰囲気。
  

ウランバートル行きの便は、関空〜仁川便よりも座席が狭く、乗客はほぼ満員でした。

仁川〜ウランバートル間の機内食。右上のエビみたいなのはなんだかよくわからない果物のようなもの。
  

ウランバートル空港に到着後、イミグレのタイミングが悪く、かなり後になってしまいました。
到着ゲートをくぐると、すぐに送迎の方と合流。日本語が堪能な若い女性の方でした。
空港を出たところで、両替をするならホテルより空港がよいということで、両替所に引き換えします。
その後、日本語が話せる女性はここで別れ、最終日の市内観光の際に同行するとの事。
ドライバーとホテルスタッフ1名ずつと共に車に乗り、ホテルへ直行です。

空港からホテルまでの走行時間は30分ほどでしたが、驚いたのは1車線ながら追い越しが普通に行われていること。
また途中から舗装された道はなくなり、本当に道と呼べるのか怪しい悪路を進んでいきます。
車はガタガタ揺れるわ、道がどこにあるかわからないわで、下手なジェットコースターよりも
エキサイティングでした。こういう体験は今までなかったな(笑)
後で聞いたところによると、どうやら普段使っている道が封鎖されていたためだそうです。

ホテルに到着後、チェックインの手続きをすることもなく、すぐに鍵を渡してくれました。
男性が1名荷物を運んで部屋まで案内してくれましたが、挨拶をするでもなくすぐに帰っていきました。

302号室。部屋の造りはまあ普通。最低限の設備はあるようでした。
  

水も置いてくれていますし、テレビもあります。


トイレも洋式でバスタブ付。風呂は利用しませんでしたが。
  

しかし蛇口をひねってうがいをしようとしたところ、錆のような変なにおいがしていました。
手にも少し水がかかっていましたが、少量なのに臭いが取れず、しかも石鹸もなし。
とりあえず持っていたミネラルウォーターを使い、念入りに手と口を濯いでおきます。
これでは、ここの部屋の水道は一切使えないですね。風呂にもこの水を使うのはやめたほうがよさそう。
(後で気球のドライバーに聞いたら、錆だそうです。お茶を入れると真っ赤になるのだとか。)

フロントに連絡してもよかったんですが、この日は夜遅く、スタッフも日本語や英語が堪能な人が
いなさそうだったので、特に何も告げずこの部屋を使う事にしました。
言ってしまうと手続きに相当時間をとられるでしょうし、ミネラルウォーターはたっぷりあります。
風呂に入る時間もないし、明日に備えてできるだけ睡眠時間を確保したいところ。

まあ今日は寝るだけのためにこの部屋を使うのみです。洗面所にミネラルウォーターを置いておけばそれで十分。


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2日目 ホテル出発〜ウンドゥルシレットリバーサイドキャンプへ

翌朝、部屋の窓からの景色。周りには何もないところです。ゲルが見えますね。たまに鳥が近づいてきます。
  

レストランへ。収容人数はかなり多そう。
  

朝食は8時半から。出発が9時なので気ぜわしいですね。
  

まず出てきた野菜入りスープ。本来肉のスープに野菜を入れているらしく、なかなか美味しい。


パンとエッグとハムとリンゴ。味はまあこんなもんでしょう。


最後にカプチーノっぽいのを出してくれましたが、残念ながらゆっくり飲んでる時間はありません。


チェックアウト手続きは必要なく、フロントで待機。すぐ昨日と同じドライバーさんが来てくれました。
  

ホテルは日本人向けですが、やや古さもあるかもしれません。
  

この車は左ハンドルのヒュンダイ製。ドライバーと2人で4時間近く移動します。
  

舗装された道もあるのですが、やはり大半は舗装されていない凸凹道。
運転手の見切り技術は卓越しており、できるだけ車の負担がかからない道を瞬時に選んでハンドル操作していきます。
それでも車はとにかく揺れまくるので、これだけでもうアクティビティと呼べるレベルです(笑)笑うしかありません。
私は逆に景色も含めて楽しめましたが、高齢者にはきついかもしれません。

道の横には草原が広がり、時折ゲルが建っているのも見えます。大勢の羊や牛などもたまに歩いています。
道中には小さな村があったり、ガソリンスタンドがぽつんとあったりと、完全な車社会ですね。

道行く車は右ハンドルのトヨタ自動車が多かったです、中古車かな。
しかし右側走行で右ハンドルというのは運転しにくそう。
1車線での追い越しや、でこぼこ道など、日本人はとてもモンゴルでは運転できなさそうです。

途中で道を外れて草原へ駐車。どうやらトイレ休憩みたいです。まあいわゆる立ちションですな。


車はこういうタイプです。


この小さな建物はスーパーマーケットらしく、運転手に買い物があるようで、ここでも途中休憩です。


舗装されている道といっても途中に凸凹はあり、スピード防止に凸が盛られている場所もあります。


舗装されていない道はこんな感じ。


道が家畜によってふさがれている事も数度。クラクションを鳴らして追い払い進みます。


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2日目 キャンプ到着〜キャンプの紹介

そんなこんなで、ウンドゥルシレットリバーサイドキャンプに到着。
だいたいドライブ時間は3時半くらいでしょうか。休憩いれなければ3時間で着いたかも。
ここは電気は一切通っておらず、夜の数時間のみ自家発電があります。日本の携帯電話は完全に圏外です。

すぐ近くをトーラ川が流れ、自然の中にあるツーリストゲルです。周辺にはもちろん遊牧民もいます。
  

キャンプファイアーもできる場所があるようです。


ゲルの近くでは、牛や羊がよくウロウロしています。


ズームしてみると、馬が川で水浴びしてるのが分かります。


色が暗くなっているのは雲がかかっているところです。くっきりと見えますね。


ゲルはこんな感じ。私は4番のゲルでした。雨が降ると雨漏りします。


宿泊用のゲルが5つ。スタッフ用ゲルが3つ。


食堂とキッチンの建物1つ。トイレシャワーの建物が1つです。


ゲルの入り口は天井が低いです。これは遊牧民のゲルも同じ。何度か頭ぶつけました。


1つのゲルにベッドは3台。今回はこのゲルに私1人でした。
  

ドアの取っ手に紐がついていて、外枠に挟み込むことで、風でドアが動くのを防げます。


ベッドで横になりながらこの景色を楽しめます。


入り口にイスを置けば、日差しや雨を気にせず眺められます。


宿泊用ゲルは土台がコンクリートになっています。必要な数だけゲルを建てるようですね。


トイレとシャワールームの建物へはちょっと歩きます。ホットシャワーも出る時間は限られています。
  

清潔な水洗トイレです。
  

トイレシャワーの建物とは反対方向に、食堂があります。


休憩所やスタッフルームも兼ねているようです。
  

ちょっとしたお土産も売られています。
  

支払いはドルでもよいようです。
  

アクティビティ用のアイテム置き場にもなっているようですね。


注意事項や案内、モンゴル関連書籍なども置かれています。
  


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2日目 乗馬体験と気球搭乗

到着初日、すぐに昼食が出ました。昼食は13:00からのようです。これは朝にも食べた野菜スープか。


さらにカレーライスも出ました。肉が入っていてこそモンゴル料理ですね。


昼15:00からは乗馬です。モンゴルの馬は日本の馬よりも背丈が小さ目ながら持久力があり、初心者向けだそう。


乗馬では手綱を常に手放さないようにしなくてはならず、騎上でのカメラ操作はできません。


なので残念ながら乗馬中は撮影できませんでしたので、写真は馬から降りた時のみです。
こちらでの乗馬は、初心者でも日本人スタッフがついてくれ、遊牧民の方も乗り降りを手伝ってくれます。
モンゴルの馬は横腹を蹴って「チュー」の掛け声で進んでくれます。
最初はスタッフが手綱を持ってくれるので、馬の上から落ちないように余計な力を抜いてついていきます。
馬が糞尿をする時は用を足すまで動きませんが、それ以外は概ね人間の指示に従うようです。

馬の鳴き声は2種類あり、「ヒヒーン」は仲間を呼ぶ声のようで、仲間が近くにいるとよく鳴きます。
3人で3頭の馬で歩いていたのですが、途中でもう1頭の手綱をつけた馬が、勝手に後ろからついてくる事がありました。
人間が呼んだわけではないのに、仲間の馬が心配して様子を見に来るんですよね。
もう1つの鳴き声は鼻を震わせるように出す「ブルルン」というもので、こちらのほうが多いです。

見通しの良い丘で休憩。トーラ川が蛇行しているのがわかります。


この川はボートの出発地点でもあります。


気球は朝と夕方で、タイミングの良いときに飛びます。
気象状況などをドライバーが判断した上で決行し、天候条件が悪いと飛ぶことはできません。
今回は18:00出発予定でしたが、天候上18:30まで様子をみることになりました。

18:30からのフライトが決まりました、スタッフが気球の準備に取り掛かります。


たたんであった気球に空気を送り込み、膨らませます。


いざフライト。今回は私と女性が1人、ドライバーの合計3人で乗ります。定員は4名らしい。
女性の方はウランバートルで2年半、日本大使館に努めている方だそう。
ドライバーは気球を上げてこの道30年の大ベテランの、頼りになる方でした

我々の気球の影が地面に映っていますね。


上空からキャンプが見えます。トーラ川沿いにあるということが分かりますね。


どこまでも続く広大な草原と丘の大地。


そこに長く、くねくねと蛇行するトーラ川が伸びていますね。


地上では、ピックアップのため青いトラックが追尾してくれています。


草原の上空は、本当に空に飛び立っているのかわからないほど、不思議な空間でした。
空気も澄んだ広大な草原の中、地上も上空も静寂に包まれているこの空間だからこそでしょうか、
上空から地上のどこにでもつながっているような感覚を覚えます。
遮るものがない大自然の中で、ただ風任せに気球が漂っているという事に、体が違和感を覚えないのです。

草原といっても、地面は茶色の土であり、そこに広く草が茂れば草原になります。
家畜が草を食べ尽くしたら、そこはまた茶色になり、家畜の糞が肥料となって、また草が生い茂るわけですね。
今年は世界的に異常気象であり、日本では雨が多かったですが、このあたりでは今年の7月は雨が少なく、
8月にやっと雨が降るまでは、地面一帯が茶色だったそうです。今ちょうどいい感じに緑になってきた頃のようですね。

地上にいる牛を肉眼で目視できる位置まで降りると、牛も「何だあれは?!」という表情でこっちを見てきます。
そしてガスバーナーの音に驚いて逃げていくわけです。
ここの羊、牛はのびのび育ちストレスがなく、気球を見てから逃げるまでのスピードが緩いそうです。
日本の北海道だともっとすぐ逃げるのだとか。

北海道でも草原があり、家畜もいるのですが、実は柵がもうけられているそうです。
ここでは柵など一切なし、なので遊牧民の家畜が逃げることもあり、近くの人に「俺の羊どこいった?」
(広大な草原を指差して)「あっち行ったよ」という会話が普通に成り立つのだそうです。日本じゃあり得ませんね。

同じ気球でも、ロープにつながれて上下を行き来するだけのものと、完全に風任せのものとはまるで違いますね。
どちらも良さがあるものですが、やはり是非1度は、風に漂う気球の上に乗って身を任せる経験を味わっていただきたいものです。

気球着陸後、トラックで気球を回収。
その作業中、見知らぬ遊牧民がバイクで近づいてきました。
どうやら気球のせいで俺の家畜が逃げたじゃないかと文句を言いに来たようで、少し酔っているようです。
こんなことは今年に入って初めてのようで、スタッフと言い合いの果てに飛び蹴りをかます荒れよう。
同乗していた女性によると、モンゴルの人は喧嘩っ早いので、こういうのは別に珍しくないみたいです。
結局飛び蹴りをかまされた遊牧民は、バイクで逃げていったようです。

その後、私たち2人もトラックの荷台に乗り、キャンプへ。
少し寒かったですが、風を浴びながら草原を駆け抜けるのも悪くないですね。
羊や牛たちを眺めたり、番犬が吠えながら走ってきたり、なかなか面白いです。

夕食。気球に乗ったので少し時間を遅らせてくれました。小籠包のような肉料理と、何かの野菜でした。


ウランバートルに戻ってから聞いたのですが、食堂の奥に小麦粉のようなものがストックしてあり、
それを使って様々なパンや麺などを作っているようです。手間がかかってますね。
牛や羊を解体する際は、日本人が食べない部位も無駄なく裏でスタッフが食べているそうです。

夜は月明かりが強かったせいで、星はあまりはっきりとは見えませんでした。
どうも条件がよくないと、満天の星空を楽しむことはできないようですね。
しかもそこそこ視力も必要なようです。難しいところですね。


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3日目 遊牧民ゲル訪問

翌朝少し早起きして、朝日を眺めます。大自然の朝焼けは美しい。


雲に山向こうの朝焼けが反射してますね。幻想的だ。


草原と、その奥に山々が連なっているのがはっきりわかります。


朝食。パンと玉子とハム。


さらになんと自家製味噌汁まで付いてきました。少し辛かったので全部飲めませんでしたが。


トイレに行く途中、どこからともなく犬がやってきて、しばらく後をつけてきました。
  

犬は3匹いるようで、人間慣れしているようです。
羊や牛や馬たちと同じように、犬もどこかの遊牧民によって飼われているのでしょう。
犬もまた広大な草原をうろうろしているので、たまにこうやってキャンプにも入ってくるようです。

犬は番犬であり、甘やかすと仕事をしなくなるといいます。
もしこの犬に餌付けをしてしまうと、キャンプに住みついてゲルの中にまで入ってくるようになり、
キャンプが秋に閉鎖された場合、野良犬になってしまうようです。
野犬ではないのでかまれる心配はなさそうですが、変に撫でたりしない方がいいのかもしれませんね。

ゲルでのんびりしていると、メーメー羊の声が聞こえてきました。結構な数ですがこのくらいは当たり前か。


近くで遊牧民が家畜のやり取りをしているようで、この後バイクで羊を誘導していました。


昼食は肉うどんのような料理と、スパゲティ。
  

この日の予定は、昼の15:00から馬に乗って現地の遊牧民のお宅にお邪魔します。
昨日とは反対方向へ、スタッフと共に乗馬。現地の日本人スタッフも一緒です。
撮影ができないのが残念でしたが、見渡す限りの草原を抜け、丘を越えた先にゲルが見えてきました。

どうやらスタッフに顔が広い方がいるようで、皆さんそのツテで遊牧民のお宅にお邪魔しているそうです。
遊牧民の方はキャンプのスタッフではなく、本当に昔ながらの生活をされている方々。
老年のお母さんと長男さんが迎えてくれました、お父さんはお出かけ中で、次男さんが途中で帰ってきました。

ゲルの中では様々な決まりごとがあり、客はまず入って左側に入ります。
そして必ずもてなしを受けるので、1度は口をつけないと失礼に当たります。
最初は飴をもらい、その後はパン。塩入りの馬乳のお茶などもいただきました。

こちらが遊牧民の方のゲル。今はソーラーパネルもスマホも当たり前です。


内部は生活用品とベッド。調理器具もあります。


一般的な遊牧民のお宅だそうですが、バイクの台数が多かったりと、普通よりは金持ちな方らしい。


まわりには本当に草原と丘が広がっています。


外で馬の乳しぼりをするというので、見学させてもらいました。


母馬の近くにその子供の馬を連れて行かないと、うまくお乳がでないそうです。


遊牧民の移動の頻度と距離は様々で、数か月いることもあれば、2週間近くで短距離の移動をすることもあるそうです。
要は家畜に食べさせる草を求めて、移動してるんですよね。

ゲル内部ではテレビがつけっぱなしで、クイズ番組やのど自慢大会など、ローカルな内容でした。
遊牧民生活だと、娯楽と言えばテレビくらいなんでしょうかね。
しかしスマホも普及しているので、遊牧民もフェイスブックをしているそうです。
写真などのデータは容量が大きいので、小高い丘じゃないと電波を拾えないそうですが。

昔は金持ちの家で風力発電を使ったテレビをつけていて、よその遊牧民も見に来たそうですが、
時代と共に生活は変わっていきますからね。アフリカでもマサイ族のスマホ持ちは当たり前らしいですし。

そろそろおいとましようと思ったころ、お酒が飲めない私のために、
お母さんがお茶をさらに作ってくれるようでしたので、それができるまで待つことに。
もてなしは必ず受けないと失礼に当たるので、タイミングが難しいところですね。

帰り際、3ドルが入った封筒をお母さんに手渡します。今は遊牧生活にも現金が必要な時代。
昔は家畜の交換などで物が手に入りましたが、今はバイクのガソリン代は現金ですからね。
これは事前に準備していたものですが、もてなされた分、お返しも大事という事ですね。

夕食は赤カブと焼きそばのような料理。この焼きそばは、キャンプの料理で一番美味しかったです。
  

さらにクッキーもついてきました。


この日の夜は急に嵐が来て、風は強いわ雨は激しいわ、挙句宿泊しているドアの蝶番が壊れるわ、
ゲルの天井の柱も1本倒れるわで、なかなか大変な目にあいました。
とりあえずドアのカギが壊れているのを何とかしようと考え、イスとスーツケースのベルトで括り付けることに。

そうこうしていると、片言で「大丈夫デスカ」と言いながらスタッフの方が駆けつけてくれました。
天井に雨避けを取り付けてくれるようで、蝶番と柱の件を告げると、ゲルの中央に簡易の柱を取り付け、
ドアの取っ手には紐をひっかけて、ついでに懐中電灯まで置いて行ってくれました。
一晩中1人で乗り切れるかという不安が少しあったのですが、一応対応はしてくれたので一安心です。
私は冷静に対処できましたが、こういう時、一人旅が慣れていない人だと、かなり怖い思いをするでしょうね。

雨漏りは相変わらずしますが、それは近寄らなければ大丈夫。
雨の音は耳栓でほぼカットできたのですが、寒さはなかなか堪えました。
なんとかジャンパーを着こんで寝ることに。

数時間後に目が覚め、雨と風が少し落ち着いたのでドアを開けてみると、
今まで見えなかった星空が綺麗に輝いていました。うまく月が雲に隠れてくれたようです。
雲が半分かかって満天ではありませんが、日本では見れないであろう星の輝きを、しばしの間楽しみます。
風がまだ強く寒いので、あまり長い時間は無理でしたが、目的の1つは達成できたので、良しとすべきでしょう。
私のカメラでは性能不足で撮影できなかったのが残念。
次はもっと快適な条件と環境で、長い時間眺めていたいものですね。

翌朝に撮影。倒れた柱はそのまま地面に置いてあります。


折れた部分はちょうどドアの中央の上。


まだ寒かったのでスタッフが暖炉をつけに来てくれました。


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4日目 ウランバートルへ出発〜オボー立ち寄り〜市内観光へ

朝食後、車に乗ってウランバートルへ向かいます。

気球パイロットの日本人の方も、数日後に日本に帰国するようで、一緒に車に乗り込みました。
車中では色々な話をし、景色を楽しみ、また上下に揺られる車で、未舗装の道を走ります。
3時間なんてあっという間ですね。

途中、道すがらにあった「オボー」に立ち寄ります。オボーというのは道の所々にある石の塚のようなもの。


時計回りに3回歩いて周りつつ、周辺に落ちている石を投げ入れ、道中の安全などを祈願するそうです。


多くの人が石を投げていくので、これだけ塚が大きくなるんですね。これもモンゴルの文化です。チベット仏教の影響かな。

男3人なのでまた草原で立ちションです。こういう場所でやるのがこれまた気持ちいい。


ウランバートルに入って、まずは毛皮商人のもとへ。どうやらキャンプの毛皮を売るそうです。


無事売れたようですが、向こうが差し出した紙幣に対する、こちらの釣りがないようで、
私の財布にあった2000トゥグルグをあげることにしました。この程度の額なら懐に問題ありません。

ウランバートル市内に入ります。噂に聞く車の多さと渋滞ですね。


モンゴリカが経営するレストランに到着。


最初はキャンプ経営ではなくこのレストランのみ経営だったそうです。
気球のパイロットの方と2人で食事を楽しみました。

こちらはおしぼり。小さい栓のような形に圧縮されてます。


肉とサラダ。


肉スープに野菜が入ったもの。


こちらは中華まんの、まんだけのもの。パンのように食べます。


終わりだと思ったら時間差でさらに肉と野菜とライスが出てきました。


最後はデザートで〆。昼食なのに豪華ですね。モンゴル料理は確かにボリュームがある。


昼食後、パイロットの方とはしっかり握手して別れました。
様々な経歴を持つ人たちとの一期一会は、旅の醍醐味ですね。
一時でも共に楽しい時間を過ごした人たちと、かたい握手やハグをする瞬間は最高です。

私はドライバーと共に、車でウランバートル市内観光へ向かいます。
  

途中で日本語が話せるガイドさんと合流します。25歳の綺麗な女性の方でした。広島に留学経験があるそうです。

ウランバートルは大気汚染が深刻ですが、雨が降ったので今は少しマシかな。
  

街中を走る車はトヨタ車の中古車がかなり多く、右側通行なのに右ハンドルです。
車を洗う習慣はないようで、どの車も汚れまくっています。まあウランバートルは空気が汚いですからね。
自転車、バイクは少ないのが意外。東南アジアとは違いますね。


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4日目 ノミンデパート〜bombogorザハ

まずはノミンデパートへ。ここは元国営企業で、ウランバートル1のデパートです。


内部は綺麗で商品も多く、地下1階はスーパー、6階はモンゴルらしい品が売られています。


モンゴル土産を買うなら、ここが第一候補になるでしょう。


スーパーでも上階でもクレジットカードが使え、レートも通常通り。
デパート1階には両替所もあり、日本円の両替も可能。
何かと安心して買い物ができるので、便利でおすすめ。

地下1階スーパーでチョコ、6階でガイドさんに選んでもらいつつ帽子と服を買いました。

次はザハへ向かいます。ザハとは市場の事で、デパートよりも小奇麗さはなく
道がやや狭いので少し歩きにくいですが、品物の値段は安いです。

メルクーリ・ザハが月曜休みだったので、bombogorザハへ。


きちんと区画整理されているので、東南アジアの雑多な市場とは比べ物にならないほど整っていますね。


こちらと、向かいの建物のザハで、ウヴズヌール産の岩塩を安く買いました。
岩塩を買った店の人が言うには、日本人がよくこの岩塩を買いに来るそうです。
ガイドブックに載ってるので、皆くるんですね。
2店舗で買いましたが、値段は後の店の方が若干安かったです。


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4日目 ガンダン寺

次はガンダン寺へ。こちらはモンゴル人は無料、外国人のみ料金がかかります。
  

結婚式の記念撮影のスポットにもなっているようで、1組いました。
  

こちらはチベット仏教のお寺で、モンゴルはチベット仏教が信仰されています。
  

チベット仏教といえばこれ、マニ車ですね。1回転させるとお経を1回読むのと同じ効果があります。
  

周囲にはマニ車と、仏陀のような像が並べられています。


チベット仏教は日本では馴染みが薄いですからね。
  

願いが叶うと言われている木。いつも人でにぎわっているそう。


隣にあるこちらの建物は、特定の時間、大勢の僧侶が一斉にお祈りを行う場所のようです。
  

タイミングよく内部では、太鼓の音と共に僧侶たちが懸命にお経を詠んでおり、
参拝客がその周りをぐるりと見て歩くことができました。さすがに内部は撮影禁止。
しかし鳴り物がある上に赤い服を着ているので、日本のものよりも賑わいがありますね。

建物の入り口には獅子。沖縄のシーサーみたいなものかな。


建物の敷地内にあった、大きなマニ車。
  

ここはウランバートル市内にある、貴重なモンゴル人の信仰のよりどころなんですね。
  


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4日目 スフバートル広場

街の中心地へ向かいます。このあたりは奇抜なビルも建っていますね。


次はスフバートル広場へ。街の中心広場であり、代表的な観光地でもあります。っていっても単なる広場だけど。


こちらにはチンギスハーンの像があります。結婚式のカップルがまた撮影に来ていました。


世界史上最も広大な領土を持つモンゴル帝国を築いた、建国の父であり、日本でもおなじみですね。


街の中心にあるので、観光客はもちろん、モンゴル市民も足を伸ばします。ナーダムでは会場になるそう。


中央には騎馬の像。ここもシンボルになっているようです。


逆光なので、裏側の方が綺麗に見えますね。


ウランバートルの中心地は高層ビルやショッピングエリアなどが広がっています。
  


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4日目 ザイサン・トルゴイ

最後に訪れたのはザイサン・トルゴイ。
  

長い階段を上まで上がります。今回は階段の中腹までは車で行きました。


丘の上にモニュメントがあります。


1971年に建てられた戦勝記念日で、モンゴルとソ連両人民の友好、相互援助をイメージしたモザイク壁画があります。


大日本帝国とナチスドイツの旗を踏み折っているのが特徴。ここでは昔は日本は敵でしたからね。


大日本帝国旗の部分には落書きがされていました。日本人が描いたようには見えませんでしたが。


ここはウランバートル市内を一望できる、展望所のようになっています。


まだ小さい街ですが、常に新しいマンションが町の外側で工事中であり、際限なく広がっていく感じがします。


ゲルを建てている人もいますが、町中ではなく、町の外れの方に多いようですね。遊牧民あがりの人かな。


ウランバートルは水はけが悪いので、雨が降ると一部の道路が冠水します。


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4日目 チンギスハーン国際空港へ〜ラウンジ訪問

夕食も、昼食時と同じレストランで、同じ個室です。
  

肉料理にスープに
  

これがメイン料理でしょうか。モンゴルの料理はボリューム満点です。


夕食後、ドライバーがそろそろ行こうぜのジェスチャー。
車に向かうと、奥さんらしき人が助手席に乗っていました。
車内で奥さんに水を上げると、拙い日本語でお礼を言われて、やはり少し口をつけました。こういう文化なのかな。

モンゴルでは空港や軍事施設の写真撮影は禁止になっていますので、旅客エリア以外はカメラはしまいました。

外からチンギスハーン国際空港の正面入り口。このくらいなら大丈夫でしょう。


私の便は23:10のフライトで、どうやら20:30にならないとチェックインカウンターが開かないどころか、
そこに行くまでの通路も、警備員によって止められてしまいます。
空港に到着したのは19:40。ドライバーも20:30まで待ってくれるようでしたが、
私は1人で構わないからと、ドライバーには帰ってもらう事にしました。
奥さんいるのにあと小一時間も待たせるのは悪いですからね。
ドライバーも「本当にいいのか?」というような表情をしていましたが、私が肯定すると喜んで帰っていきました。
しっかりとシェイクハンドし、私の拙い「バイラルラー(モンゴル語でありがとう)」の意味も
分かってくれたようで、笑顔で気持ちよく別れることができたと思います。

20:30。チェックインカウンターまでのゲートが開き、チェックインはできたのですが、
手荷物検査場がなぜかオープンしていませんでした。またこの場で待機のようです。
私のフライトはこの日のラストから2番目くらいの便のようで、まだスタッフが揃っていないのかもしれません。
ちらほら、今から出勤という感じのスタッフも見かけました。
もともとこの空港、首都空港のわりに便数も少なく、あまり広くもないですからね。

手荷物検査を終えて、免税店フロアを抜けて、まずはラウンジへ。

この空港でプライオリティパスを使えるのは、ここ1つのみ。


プライオリティパスを見せると普通は端末にスキャンするのですが、
ここではなんと帳簿に手書きで番号を控えるのみでした。アナログだ。

内部は狭くも広くもないですが、思っていたよりはちゃんとしたラウンジでした。
  

ケーキとドリンクは最低限という感じ。グラスはスタッフに言えばもらえます。
  

クッキーやプリッツ、ポテトチップスのようなものも置いてありました。
  

食べ物は奥の冷蔵庫の一番上に入っていました。そこから下は缶ジュースと水。


一通り取ってみました。左下のバーガーは見た目そのままで、紙袋に入っているのはサンドイッチでした。
  

食品の味は普通で、トイレはラウンジの外でシャワーもなし。最低限の設備のラウンジという印象でした。

ラウンジの外もうろうろしてみます。ソファーもあるんですね。
  

モンゴルっぽい展示品もあります。
  

モンゴル帝国の威光は世界に知れ渡っていますからね。
  

あまり広くない空港なので、免税店も最低限ある感じです。
  

ウランバートル〜仁川の機内食。ヨーグルトと思いきやなんと豆腐です。付属の添加物は辛かったので少量だけにしました。
  

この後、仁川空港で6時間ほど待って、関空に帰ってきました。
SkyHubLoungeのみ深夜帯でもオープンしているので、そこで多少時間をつぶし、
6:00くらいにアシアナビジネスラウンジに移動。仁川のラウンジを使い慣れてきたように思います。


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今回の旅で感じたことなど

今回のモンゴルの旅は、とても面白い経験ができました。

まずは未舗装の道路を車で突っ走ったこと、これはアフリカなどでは当たり前なんですが、
私はここまで揺れる車に数時間乗ったのは初めてで、もう楽しくて笑いが止まらなかったです。
高齢者や、非日常体験を楽しめない人には過酷かもしれませんが…。

次に、空気の澄んだ大自然のど真ん中に滞在できたこと。
周りに遮るものがないため、声が良く通るんです。多少離れた距離でも通常の音量で人と会話できますし、
肉眼ではかなり遠くにいる家畜の鳴き声でさえ、はっきりと聞き取れます。
驚いたのは、近くを飛ぶ鳥の羽ばたきの音すらも聞こえる事。バサッ、バサッと空気を切るのです。
こういう静かで広大な自然にいると、元来、人が持っていた感覚がよみがえるようですね。
朝陽、夕陽、月明かりのない夜には星空も綺麗に見え、日本ではとても味わえない感覚です。
モンゴル中の上空を飛んできた気球のパイロットさんに聞くと、ウンドゥルシレットが一番モンゴルらしいそうです。

そして何よりも、風任せの気球に乗れた事。これはカッパドキア以外だとアフリカの大草原でしか乗れないと思っていました。
しかしモンゴルの大草原の上を漂う不思議な感覚は、何物にも代えがたい経験になりました。
気球に乗るために、ここに訪れてもいいくらい、そのくらい素晴らしいものでしたよ。

欠点としては、日差しが強いので対策が必要な事と、日中に虫がものすごい数飛んでいることです。
日本から持参した蚊取り線香も少しは効果があるみたいですが、それ以上にハエが多すぎて、完全に防ぐことは無理です。
また遊牧民の家畜が宿泊ゲルの近くまで来る事があり、夜寝ている時に馬の鳴き声が、
数十分おきに移動しながら聞こえてくるのは驚きました。近くで馬が草を食べながら歩いてるんですよね。
夜と朝、さらに雨が降っている時、一斉に虫が活動を停止し、一切ハエが飛ばなくなるのも不思議。

モンゴルはあまり日本人に知られていないというだけで、観光地としては十分に楽しめる国です。
交通インフラが不十分で英語も日本語も通じないため、個人旅行だと大変ですが、
うまくツアーを利用すれば、移動手段も確保できますし、日本ではできない体験も可能です。
このご時世でも、テロが一切起きていないという点も重要で、東京方面であれば直行便もあります。(私が行った当時)

快適な旅に慣れている人、常に安定と安心を望む人にはモンゴルはしんどいと思いますが、
好奇心が強く、珍しいものや冒険が好きな人には、是非モンゴルも旅の選択肢の1つに入れてほしいと思います。

また最近では、日本の留学生ではモンゴル人が最も多いそうで、
なぜかモンゴル人留学生は広島、宇都宮など地方都市に行く事がほとんどだそうです。
地方都市の大学が積極的にモンゴル人を受け入れてるということなんでしょうかね。


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今回参加したツアー

モンゴルには草原地帯が各地にありますが、その中でもウンドゥルシレットと呼ばれるエリアにある
ツーリストキャンプは、トーラ川の傍のウンドゥルシレット リバーサイドキャンプただ1つだけです。
このリバーサイドキャンプの宿泊とアクティビティ、及びアクセスをするためには、
運営会社であるフリーバード株式会社に問い合わせ、ツアーに参加という形をとります。
詳細については、公式サイトをご覧になるとよいでしょう。

モデルコースはあれど個人手配になりますので、人によって旅程は異なります。
気球や乗馬などのアクティビティも、全てリバーサイドキャンプ内のオプションになります。
私の場合の旅程は概ね以下の通りでした。

9/1 PM9:45到着。モンゴリカリゾートホテルへ。
9/2 ウンドゥルシレットリバーサイドキャンプへ送迎車で送迎。
  乗馬、遊牧民宅訪問。キャンプ泊。
9/3 早朝、天気がよければ気球に乗ります!
  朝食後、休憩とフリータイム。昼食後、乗馬。キャンプ泊。
9/4 ウランバートルへ移動。午後、ウランバートル市内観光。
  市内観光は市内のご希望のところへお連れします。有料施設は実費となります。
  観光後、空港へ送迎。夕食は空港にて実費。PM11:10出発。

合計118,000円

空港からの往復の送迎に、ウランバートルの市内観光までつけてもらえるので、他社のツアーを手配する必要がなく便利です。
特にモンゴルで大草原での気球を楽しめるのはこちらのツーリストキャンプだけのサービスで、
近くに明るい建物がないため、星空も大変綺麗に見えるのも大きな魅力です。
キャンプには日本人スタッフが常駐しており、モンゴルでトップクラスのコックが3食を提供してくれます。
多彩なアクティビティの選択肢に加え、少ない滞在日数でも旅程を調節してくれるのも大きなポイントです。


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今回買ってきたお土産

お土産として体裁がいいのはやはりゴールデンゴビ社のチョコレートで、
モンゴルならではのものとしては岩塩、フェルトやカシミヤの製品が名産です。
他には蜂蜜、チーズ、馬頭琴なども定番の土産候補。

ゴールデンゴビ社のチョコレート。ゲル型タイプのものがいかにもモンゴルらしい。


開けるとチョコが14個入っており、チョコの内部に生チョコ入り。空箱の底はゲル内部のマップに。
  

モンゴル製の姪の服に、自分用の帽子です。ガイドさんに選んでもらいました。


そしてモンゴルの岩塩。このウヴスヌール湖の良質な岩塩はピンクがかった色が特徴。


モンゴルで売られているのに日本語表記の塩もあります。


お土産の選択肢は多くはありませんが、安価なものなら良質な岩塩(1袋75円くらいで買える)がありますし
高級なものではカシミヤ製品(日本で買うより安い)もあります。
迷ったら塩がおすすめ。塩は重いのが難点ですが、とても安いのに質が良く、モンゴルの特産品でもありますからね。


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今回のフライトの詳細

今回はデルタスカイマイルを使い、コリアンエアーを利用。
待ち時間が長いですが、こういうときこそプライオリティパスが活きますね。
フライト時間自体は短めで、待ち時間とほとんど変わらないのが面白いです。

フライトスケジュール
往路 9月1日(金)
大阪(関西国際空港) 12:25 〜 ソウル(仁川国際空港) 14:15
 便「KE724」 機体:「B777-300ER」 座席「42C」 所要時間「1:50」

フライト待ち時間「4:55」

ソウル(仁川国際空港) 19:10 〜 ウランバートル(チンギスハーン国際空港) 21:45
 便「KE867」 機体:「A330-300」 座席「39B」 所要時間「3:35」

復路 9月4日(月)
ウランバートル(チンギスハーン国際空港) 23:10 〜 ソウル(仁川国際空港) 3:20
 便「KE868」 機体:「A330-300」 座席「39B」 所要時間「3:10」

フライト待ち時間「6:15」

ソウル(仁川国際空港) 9/5 9:35 〜 大阪(関西国際空港) 11:20
 便「KE723」 機体:「A330-300」 座席「39C」 所要時間「1:45」

フライト料金  合計 6,490円
・運賃   45,000デルタスカイマイル
・諸料金(詳細以下)    \6,490
Air Transportation Charges
 Base Fare $0.00 USD
 Carrier-imposed International Surcharge (YQ)  \440 JPY

Taxes, Fees and Charges
 Japan - Passenger Security Service Charge (OI) \310 JPY
 Japan - Passenger Service Facilities Charge (SW)  \2730 JPY
 Korea; Republic of - PSC, Departure Tax and Contribution to International Poverty Eradication (BP) \2000 JPY
 Mongolia - Passenger Service Charge (MN) \1010 JPY

※マイル発券でも別途諸税料が必要。


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今回の旅行の経費

今回はマイルを使用したため航空券は手数料のみ。
物価は安いものの外国人が快適に観光しようと思うと、多少値は張りますね。
モンゴルの通貨はトゥグリクで、都市部の主要施設なら日本円からの両替が可能。
例によって空港ラウンジの利用で食費を完全に浮かせました。

※単位はMNT(モンゴルトゥグリク) USD(アメリカドル)
 日本円がはっきりしているものは円で表記。★はカード払い。

■総合計:  134,588円
6,490 + 118,000 + 1,930 + 3,520 = 129,940円
11,000 MNT + 80,900 MNT + 2,500 MNT = 94,400 MNT ⇒ 4,323.52円
3 USD ⇒ 324円 129,940円 + 4,324円 + 324円 = 134,588円
(100MNT=約4.58円、1円=約21.83MNT、米ドルは出発前のレートとして1USD=約108円で計算。小数点切り上げ)
※米ドルは10年前に両替しておいたものを使用したため当時のレートは不明

●航空券運賃(デルタ航空)  合計 6,490円★
今回のフライトの詳細はこちら
・運賃   45,000デルタスカイマイル
・諸料金(詳細以下)    \6,490

●宿泊費用  空港往復送迎・全食事付 ツアー費用に含む
9/1 モンゴリカリゾートホテル
9/2〜9/4 ウンドゥルシレットリバーサイドキャンプ

●ツアー費用  合計 118,000円
・旅程中は全てツアーを利用。詳細は上記

●海外旅行保険  合計 1,930円★
損保ジャパン日本興亜 新・海外旅行保険【off!】  1,930円

●食費  0円
・1日目昼 関西国際空港のラウンジ  無料
・1日目夜 仁川国際空港のラウンジ  無料
・2日目朝 ホテルの朝食  宿泊費用に含む
・2日目昼 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・2日目夜 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・3日目朝 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・3日目昼 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・3日目夜 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・4日目朝 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・4日目昼 ツーリストキャンプで食事  宿泊費用に含む
・4日目夜 チンギスハーン国際空港のラウンジ  無料
・5日目朝 仁川国際空港のラウンジ  無料

●交通費  合計 0 MNT
・空港・宿泊先の移動   ツアー費用に含む
・市内観光車チャーター   ツアー費用に含む

●観光費用  合計 11,000 MNT
・ガンダン寺 1名 4,000 MNT+写真撮影 7,000 MNT
※その他観光地は無料。

●土産代現地費用  合計 80,900 MNT  3,520円★
・ゴールデンゴビ社のゲルチョコレート6個  67,523 MNT★
・ゴールデンゴビ社の箱チョコレート1個  8,768 MNT★
・子供用の服  28,000 MNT
・帽子  45,000 MNT
・モンゴル岩塩(結晶)  1,700*2 MNT = 3,400 MNT
・モンゴル岩塩(粉末状)  1,500*3 MNT = 4,500 MNT

●その他の費用  合計 2,500 MNT 3 USD
・お釣り寄付  2,000 MNT
・ガンダン寺でお賽銭  500 MNT
・遊牧民にお土産  3 USD


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今回の旅行メモを公開

今回も、旅行メモを公開します。
旅の準備 > 旅行メモを作成しよう」もご参照ください。

「大草原を望むモンゴルの旅」の旅行メモを見る(.txt)

モンゴルは英語が通じず交通時間も曖昧なので、うまくオプションツアーを組み入れないと、快適な旅は難しいかもしれません。


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